残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

ラブラブルプレイ日記(2)

花穂ルート終了
今の自分にしたらハイペースで進んでいます。いや、やっぱり一日1ルートが限界ですって。それでさえも怪しいという。ともかくも時間というか余裕が足りない。昔はもっとあったのに……ああ、貴重だったんだなぁ、って思います。お金が多少手に入るようになったらその分時間がなくなる。学生のみなさん、今が華ですよ!それはともかく、素晴らしき実妹、花穂ルート終了いたしました。
近親相姦のヘビーさというものはすっ飛ばして、ひたすらいちゃいちゃラブラブ。それが最優先。いや素晴らしい……が、ちょっと前までは、わたし実妹・実姉に関しては否定的だったんですよね。規制が緩くなって以降この手のが増えましたが、そこは規制しておくべきだろと思っていたもんです。ところがどっこい、慣れって怖いですね。実妹属性があるわけではないのですが、これはこれでいいかも、と思うように。まあそれはとりもなおさずキャラが素晴らしいからということによるのですが。
近親はちょっと……というお気持ちはわかります。わたしも基本これは秘すべきものだと思っております。あんまり「近親でもいーじゃーん♪」みたいな感じになられても困ります。が、練られたキャラさえあれば、そして近親である意味がちゃんとしているシナリオであれば、それはそれでいいのではないか、と主義を少々変更するところではあります。ようするに表現の問題です。
そしてラブラブルのそれはとにかく破壊力がでかい。ていうか、リアルだとこういうふうに周囲がハッピーな感じにはなりっこないのですが、とにかくダダ甘で押し切ったというか、長年連れ添ってきた兄妹だからこそのラブラブ感というのがまた素晴らしいです。近親の鬱展開を求めている人には確実に肩透かしですが、実妹との怒涛のいちゃラブを求めている人にはほぼバイブルなのではないかと。
というかですね、花穂のキャラが良すぎなんですよ。すべての根底にお兄ちゃん大好きってのがあって、自分を高めようとするのもお兄ちゃんのため、自分を可愛くするのもお兄ちゃんのため。お兄ちゃん以外は全く眼中に入っていない。でも兄弟だから……ということで押さえていた感情だけど、抑えきれずに、っていうのもまた。とにかく頭は切れるし、愛のあるからかいをしてくる。そりゃこんな妹だったらシスコンにもなりますわな。
でも、そうなるに至ったのもお兄ちゃんである晴樹の、人知れない頑張りがあったからこそ、ということが明かされたら、より一層この兄妹が好きになったというか、晴樹が好きになりました。少々ネタバレになりますが、晴樹がバカやってたのは、花穂を引き立てるため。それも、自分に自信がなかった幼少の花穂を支えるため、という。幼いころから今に至るまで、本当に花穂のことを大事に思ってきたのです。妹可愛い。シスコン。そうなんです。しかしそれを、しっかりと行動で愛を示している、というその有様に、わたしは晴樹を「世界一のシスコン」と呼ぶことをためらいません。
何故花穂が可愛いかということを延々晴樹の目を通して描写しているわけですが、「頭が切れる」というのと「甘えたがり」という、微妙にずれた傾向の見事な調和(計算して甘えますし、甘えたいがために計算する)を、晴樹も十分に承知していて、そこを「ええい可愛いやつ」となっているのですね。花穂が晴樹を世界一のお兄ちゃんだと思っていれば、晴樹もまた花穂を世界一の妹だと思っている。そのあたりの絶対の信頼が、バカップルに昇華していく様は素晴らしいの一言。
下ネタもためらわない小悪魔的掛け合い。お兄ちゃんのために頑張る妹と、妹を幸せにしようと誓っているお兄ちゃん。確かにこの信頼関係を見ると、実妹である理由があるのだな、とも思います。「妹出しとかなきゃいけないから義妹でお茶を濁しました」なんてのとは覚悟が違う。「最高の妹を描きたい」という確かな意志。
http://www.game-style.jp/extra/201102/07/12ext_gs-01.php?permission=true
発売前のインタビューですが、これをお読みになればスタッフ、とくにライターの早瀬氏がどれだけ花穂に力を入れているかおわかりになられるでしょう。とにかく、花穂は素晴らしい妹でした。取り立てて妹属性がない人間(嫌いではない)がこう言っているのですから、それだけのものであったのです。ああ、しかし自分の筆力のなさが恨めしいですね。ここまで書いた文章を読んでも、一向に花穂の魅力が一割も伝わってこない。ダダ甘が基調なんだけどもシャープな切れ味も有している妹。クレバーさがコケティッシュとなっている妹。打てば響く。まったく、妹属性者が本気だしたらこうなるのか、という実例です。
あと花穂ルートで特筆したいのは、ラストのトライアスロンで、今まで出てきたキャラが総動員されることですね。どう考えてもネタ要員でしかなかった野球部の連中まで使ってくる、というところ、なんだかメインヒロインじゃないか、って思わされるくらいです。こういう盛り上げ方は好きですね。
いや、もうすぐに二週目に突入したくなりますね! 一回じゃ足りません! まだ味わいつくしてない!

●音楽がいいんですよねこの作品

ED曲で確信しましたが、確実にらぶでれより音楽は進化しています。OP曲もED曲も、萌えゲーにふさわしいポップソングでありながら、なかなか品が良く、ちょっとしっとり目なところが好印象です。ていうかED曲のコード進行とメロディーライン、わたしのツボを突いてきて……。
また、各キャラのテーマ曲が、個別に入ったら「デレver.」にアレンジが変わるところなんか、まさにいちゃラブゲーにふさわしい出来となっております。こういう変奏は好きですね。
音楽でもいちゃラブを表現するとは。その他の曲も、らぶでれのときに比べて、質が高く、ポップでありながら上品です(らぶでれの場合、その「普通」な曲調が、独特のB級感、ある種の「安定感」を出していましたが)。その上、夏の爽やかさというのを描いていて、いやはや、サントラ入手しておいてよかった、って感じですね。
そうそう、忘れちゃいけない。ドラマCD花穂編ですが、まぁこれの甘いこと甘いこと。やっぱりね、古今東西のお兄ちゃんは妹が甘えてくれるのが嬉しいんですよ!(わたしは本当にお姉ちゃん属性なのか) 
……ていうかですね、このゲーム、「好き好き大好き」しか言ってない気がしてならないのですが、まあそれで何が悪いのかと聞かれたら、何も悪くないむしろもっとやれとしか言いようがなく(笑)。
で、今さつきルートを進めています。しかし、プレイ順に悩みますね。どのキャラも化ける可能性がひしひしとします。

本日のBGM:Soundstudio B「Linked☆Lovers」(件のED曲です。ボーカルは茶太氏。だからこの曲はわたしを狙い打っていると)