残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

今日も今日とてエロゲ日記

今年度のエロゲプレイ状況を振り返る


年明けから星メモ→キッキン→ラブラブル→魔法少女の大切なこと、ときて、はじめは、すわ、シナリオゲーに持ち直したか、と思いきや、大分ダダ甘バカップルゲーに舞い戻ってしまったという。そして「魔法少女〜」という弩級のイロモノを(すごいいい顔で)プレイして、で、今現在この「初恋タイムカプセル」を苦々しい気持ちでプレイしているのです。ああ、こんなんだったら巷の噂通りにALcot「鬼ごっこ!」を何も考えないでプレイしてた方がよかった! あるいは、先日発売されたRococoWorksヴァニタスの羊」のために溜めておいた方がよかった! 楽しめる確率は50/50だけど! 批評空間でチラ見したけど、何かもにょり感が……。
しかし「初恋タイムカプセル」、一向にプレイ意欲が沸いてこないゲームであります。海原分が足りないと言って旧しとろんゲー再プレイしたり、はたまた保住分が足りないと言って「めいすぴ」「ツナバン」ちょろちょろ再プレイしたり、と、浮気が激しい。姉分も足りないので星メモ(+EH)夢ルートもしたい。
ただまあ……いーかげんシナリオゲーしないとなー、と前々から思っていたわけで。だったらラブラブル封印しろよ、ってのは仰る通りでなんも言い返せないのですが、そろそろ本気でシナリオゲーに取り組まないと、二度とこの手のが出来なくなりそうな気がする……とはさすがに言いすぎでありますが、でも「まともな」ゲームをしといた方がいいような気がする。というかすべき。


B級ゲーとは


ラブラブルプレイ日記のときも、しとろん=海原氏論のときも書きましたが、わたしはB級ゲーが好きです。皮肉ではなく、嫌味でもなく。
B級作品の持つ独特の味にどうしようもなく引き寄せられる……それは何か、と言っても、一言では言い切れません。あるいは、それらを列挙していけば「欠点ばかりじゃん!」と言われるのがオチのような気がします。
例えばシステム周りのデザインがどーにも無骨だったりダサかったり。キャラ造形にしても、素直にテンプレ通りにしとけばいいものを、あえてひねる……というかライターさんの個性が出てかってにひねった形になる。音楽もゴージャスじゃない。絵も一級所に比べればやはり劣る。


……が、何よりB級のB級たる所以は、物語のスカスカ感というか、企画のはっちゃけ感というか、「王道」を歩もうとしないところというか……。
何に例えればいいんでしょうかね、う〜ん、例えば、Keyやアリスやオーガストのゲームって、大作であれ小品であれ、「ゲームをプレイしてるぜ!」って、腹にずしっと来るじゃないですか。物語が。プレイ感が。いわば「王道」を歩んでいる、という確かな感覚。
そのあたりの「重み」は、一見したところではB級には求められないものです。無論、こちらの読み取り方次第でどうとでもなると言えます。ささやかな描写に深みを見出すのもB級ゲーの愉悦です。むしろ「予期せぬ意外な所からの一撃」を楽しむのがB級ゲーのコツです。


……とはいっても、この「重み」のなさ、「王道をあえて歩んでいない」ところ。それは、人によってはどうにも耐えがたいものなのかもしれません。海水魚が川や湖に住めないのと同じように。
それを言い換えてしまえば、B級ゲーのヘビーユーザーは、メジャーなゲームにどうにも居心地の悪さを感じがち、なのかもしれません。Keyやオーガストのアンチって、そのあたりの層も該当してるんじゃないですか? 実際のところ(憶測ですが)。


また例えるなら、メジャーなゲームというのは、「きちんとしたレストラン」なんです。まず店に入ったときの雰囲気からして違う。調度品からして違う。食器も違う。当然味は抜群。デザートも言うことなし。接客も完璧。
それに比べたらB級ゲーってのは、出先でふらっと立ち寄ったラーメン屋のようなものです。それも、とりたてて期待していないような。
が、その「期待していない」というのが最大のミソです。メジャーでは、はじめからクオリティというのが確定してます。それにくらべてB級は当たり外れが大きい。リスキー。そもそも期待してないので、周りの不格好さもさほど気にならない。人も選ぶ。……しかしそこで、自分の好みにジャストヒットしたものが出てきたときの驚き、というものは凄いですよ。
こういう僥倖に立ち会ってしまうと、やめられなくなるんですよね〜、B級が。そしたら、外装や内装、味や見かけ、作り手の癖、そういったものがことごとく愛しくなってくる、という。完全に病気です。お脳が焼かれています。でも楽しいのだ!


●これからのプレイ予定


とは言ってもねえ……そればっか繰り返してるのもどーか、と思うのですよ。昨今わたしがプレイしまくっているいちゃラブ・バカップル系ゲームなんて、B級の、ニッチの極みですから。そこにバカゲー要素が加わったらさらに、ってな具合ですよ。
もちろんB級ゲーばっかり、というのを否定しているわけではありません。むしろそこにジャスティスを見出しているわたしです。
が、ものにはバランスというものが大事です。とりわけ今は残念な(すごくすごく悪い意味で)ゲームをやっているので……仕切り直しじゃないですが、「いちゃいちゃも大切! でもシナリオも大切!」という、エロゲーマーとしての基本を思い出そうと思います。そうです、星メモ・キッキンではそれが結構いい感じで行けてたんですから。
というわけで、備忘録的に、とりあえずこれからやろうと手元に引っ張りだしてきたシナリオゲーを列挙することにします。今年のこれからは、夏の海原・鯉川コンビ新作C:drive「妹スタイル」と(多分出るであろう)ふぐり屋新作まで、以下のものを順々にやっていきたいと思います。再プレイ分も入りますが、自分にとって大切なものでありますので。


Tarte「カタハネ
RococoWorksVolume7
Key「CLANNAD
AIR
F&C「水月
アリスソフト鬼畜王ランス
「ランス6」
アトラク=ナクア
Earthwell(同人。懐かしい!)「星合いの空」
あとそれから、エロゲではないですが、竹本泉先生の「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」「クリックのひ」もよーやっと手に入れたので。


……こんなとこっすね。これだけあれば今年いっぱいは全然平気じゃないっすか。
……問題は、プレイ出来る時間と精神的余裕と体力的余裕があるか、ってやつです。そう、それですよ……誰が言ったか「積むなら買うな、買ったら積むな」……ああっ!耳が!耳が! いあいあ! 海底には見てはいけない遺跡が!(ラヴクラフトの読み過ぎです)
(次回は「初恋タイムカプセル」和葉ルートの感想を書きます。……ひどかった)


●本日のBGM:サム・クック「ライヴ:ザ・ハーレム・スクエア・クラブ」(ああ、ソウル……)