残響の足りない部屋

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『恋神―ラブカミ―』プレイ日記その9

2010年11月29日11:13

最近公私ともに忙しくて、ロクにエロゲをプレイすることが出来ませんでした。
「一日のうちにプレイ時間をある程度確保しておく」と前回書いておきながら……すいません。
さすがに年末が近づいているだけあるぜ……。
そんなこんなで、月末のエロゲ(キッキン&星メモ)発売までにラブカミ全クリ、というのが叶いませんでした。ぬぬぬ……。
それでも、ラブカミ放置しといてそれらのゲームに取り掛かるのはいくらなんでもアレなので、きちんとクリアしました。

というわけでツクヨミルートクリアしました。
うーん、「カミサマと人間の恋愛」という本作のテーマから考えると、やはりこのルートが、踏んでいたようにメイン格だったかも。
コメディ、いちゃいちゃ、シナリオ構成……とくに告白→後半の盛り上がりにかけては、「きちんと描いてくれたな」という満足感があります。
読後感もよかったですし。

ラブカミのテーマ「カミサマと人間の恋愛」をすごく単純に言い換えると、「強い想いがあればどうにかなる」に尽きる感がある今作ですが、
全4ルートとも、テンプレ展開とはいえ、それにきちっと則っていた、という意味では、テーマ上整合性が取れていた、と言えるのかもしれません。
「私は神だから人との恋愛は無理だよね」をガチでやってるのはサクヤルートでしたが、
しかし超絶鬱展開というわけでもなく。全体を通して見れば、「神と人とが愛し合うことの禁忌」ってのはなかったですよこの作品。
……それはアマテラス一同が地上に降臨してきて「カミサマ教育」云々を言いだした時点で、そういう展開に行かないだろう、とある程度の予測は立ったのですが。
てゆかアマテラス自体が恋愛を奨励してますしね。
まあ、基本お気楽な神様ものラブコメだったんだなー、ってのが総括です。

で、やっぱりツクヨミちゃんマジぷりちーなう(笑)。
ほんとこればっか言ってるけど、やっぱりツクヨミは可愛かった。
とくに告白以降の結婚式云々の流れは、いちゃ的にも話的にも面白かったです。
ま、学生だからマジ結婚は無理だけど(しかし「この物語の登場人物は18歳以上です」という名目を楯に「学生結婚」を成り立たせてしまった「こんぶ」ことSirius『こいびとどうしですることぜんぶ』は上手かった。というか超盲点の裏技)、けど「疑似結婚式」だったからこそのお祭りバカ騒ぎ、ともとれなくもないかな。
ああそうそう、アマテラス校長の国生み神話パロ結婚式提案(という名の妄想)は素直に面白かったです、はい。
そうだよ、日本神話をパロるのならこういうネタを盛り込んでくれなくちゃ。
でも、本編中でも「いざ実際に結婚式するとなったら大変なんだろうなぁ」って言ってるけど、そのあたりの七面倒臭さをいちゃいちゃと絡めて、ってのもやりようによっては面白かったかもしれないと思ってます……あー、それ「こんぶ」ですでにやったか(笑)。でも結婚云々を持ち出すんだったら、結構いいシチュだと思うんですけどー。
しかしいちゃ分はなかなか補給されました。周りの冷やかしとツクヨミのノロケがいい意味でうぜぇ(笑)。矛盾してる言い回しですが、まああれだ、「砂を吐く」ってやつ。いいぞもっとやれ。
ところで……告白即Hっては最近のエロゲのトレンドなの? わたしがエロゲをし始めたころは、もうちょっと告白とHまでの間に時間があったような。
こういった……なんつーか「インスタント展開」って呼び方は悪いと思うけど、最近妙に多くて、それが唐突に感じられ「ポカーン」としてしまうことがあります。
わたしも古い世代なんだろうか。まあニーズが積み重なってこういう傾向になったのだとは思うけど、バカップルゲー愛好家としてはもっと過程をと小一時間(略)。

しかしまあ、ツクヨミは可愛い。どんな可愛さかというと、ちょこまかちょこまか動くようなとこ。
逐一こっちの行動を窺ってきたり、とか、気まぐれにこちらが振りまわされたり、とか。
小悪魔というよりは小動物。しかしそれももっともで、本編でも書かれてますが「月詠ウサギ」ですからね。
キャラデザのロリであることを最大限に活かしております。
しかし冒頭で語られた颯太ツクヨミの出会い=「迷子」の件でしたが、結局これ最終的に話の伏線になってくと思ったらなんでもなくて、ちと拍子抜け。
いや、「人と神」という観点から、もっと絡めても&掘り下げてもよくね?と。

ラストのシリアス展開に関してですが、王道っちゃ王道だし、テンプレっちゃテンプレだし。
ただ一定量の勢いはありましたし、神話設定も活かしていたので、そこまで煮え切らないとかそういったものはありません。
ここでツクヨミの真の力が! という話の盛り上げ方は嫌いではないですから。真の力がネガ方面に働くってのも珍しいと思いますが、しかし神話準拠ということを
考えるとなるほどな、と。
しかしもうちょっとイザナギイザナミを動かす&掘り下げてもよかったのでは……と思います。
立ち絵の有無も問題ですがそれはさておき、話の中で動き&掘り下げ方が足りない。
日本神話パロっておいてイザナギイザナミ出さないのなんてそれこそ問題ですから出てきたこと自体は至極もっともなんですよ。
ただ、もうちょっとキャラ描写を豊かに……とは思いましたね。
アマテラスやスセリがこれだけ表現豊かに描かれているのに対し、どーにもそこまでの深みというか魅力を感じなかったという。
最終的に味方してくれたときも、なーんか「ご都合主義」「適当」って言葉が思い浮かんでしまいましたから。
……というか、企画を煮詰める段階でこの父母に関しても設定をある程度作っといた方がよかったのでは……といらん勘ぐり。

アフターSSに関しては、ツクヨミが一番面白かったような。
ツクヨミ流ドタバタ新婚コメディ。ただ例によって、もっと尺とってくれよー、なきらいがなきにしもあらず(それは賛辞の裏返しでもあります)。
ああエロさで言うと、ツクヨミルートはたいしてエロくないです。
や、端的に、エロティシズムを感じさせるテキストではなかったという致命的な……(苦笑)。
……にしても放尿も一般化しましたねぇ……時代の流れか……。
別にこれに対して思い入れはありませんが(マジでマジで)、本来これはエロの中でも秘すべき類のものだったと思うのですがー。
尿属性の人はこの現状をどう思ってるんでしょうね?
傍目から見ていても業界全体におけるこの手のシチュの「濃さ」は減りましたし。

さて、これでとりあえず全ルートクリアしました。
総合的感想・総括は、やっぱりいつものようにNagaleさんのサイトの掲示板で書かせていただこうと思います。
(すいません、毎度お世話になります。>Nagaleさん)
で、プレイ日記これで9回目ですが、10回目の次回更新では、ドラマCDや絵・音楽・演出など、今まで書ききれなかったこぼれ話・余談を書こうと思います。
10回で終わるっての、キリがいいですしね。
しかしまあ、今回はプレイ日記の更新が遅れましてすみませぬ。
ラブカミ、キッカリ一ヶ月かかりました。鈍足進行でしたねー……。
何だかんだで、そこのところにこの作品に対する評価が表れている感がありますが、またそれは後ほど……。