残響の足りない部屋

「ホームページオブ百合機械」の別館日記ブログ。毎日更新。今日も世界と逆向きに。

ラブカミ感想総括・Nagale's Homepage「岳流」 掲示板にて

Nagale's Homepage「岳流」

(管理人のNagaleさんの掲載許可はとってあります。また、この場をお借りして掲載許可のお許し、ありがとうございます、と再度Nagalesさんに。だいたい毎回こんな長文投稿という暴挙をさせていただいていたのですよ、当時)

○当方


『恋神―ラブカミ―』感想 投稿者:近代衣服の残響 投稿日:2010年11月30日(火)10時48分28秒 返信・引用 編集済
近代衣服の残響です。
今年もあの恐るべき年末進行の足音が聞こえてきました。もう今から着々と仕事の予定&納期が……。
……お互い頑張りましょう。
Nagaleさんにおきましては、肩書きが増えるとのことですが、おめでとうございます&お気苦労もおありでしょうが……。
何かNagaleさん的には肩書きに関していろいろ思っておられることがおありとは思いますが、
それはやはり能力と業績を団体内で高く評価されているから、と、エールを送らせていただきます。

で、前回の投稿並びにmixi日記で申し上げました通り、
PULLTOP『恋神―ラブカミ―』の感想(総合版・総括)を書きこませていただきたいと思います。
結論を一言で言えば……
「格別悪くもないけど、突きぬけて良くもない。普通。キャラゲー
……滅入るなぁ(苦笑)。

丁寧な作りでありました。
体制が変わって一発目、ということで、外せない、ということもあったのでしょう。
金もかけ、労力もかけ、ってのは伝わってきます。
だから、ボロクソに貶すほどの出来ではないのです。
ですが、「滅入るなぁ」というのは、欠点を無難に潰している半面、良いところが「煮え切らない」、
けれど悪くはない面もあり、といった感じになっているところでして……。
ようするに、評価を一言でスパッと言えないのですよ。
「凡作」と片づけるのは簡単ですが……。

しかしそんなことをグダグダ言っててもしょうがないので、まずは良い点を挙げることにします。
やはりこの作品の魅力は、何よりも魅力的なキャラクター。
これは特筆すべき点ですが、ゲームをすべて終えたあとで、「不快だった」「いらなかった」
というキャラがこれだけ人数いてひとりもいなかった、という事実。
ファースト・インプレッションでさほど惹かれなくても、個別を進めていくことによって、
魅力を出していく、という理想的な展開が多くありました。
そんなキャラたちがわいわいやっているのが楽しいのですね。
兎角、キャラゲーとして優秀でありました。
また、各ルート(各ヒロイン)にひとりづつ対になるようにサブキャラを置くという贅沢さ!
ツクヨミ=みこと、いつき=スセリ、イナリ=ひなた、サクヤ=イワナさん)
これによってキャラも、シナリオも掘り下げられることとなりますし、
それもひるがえって、キャラゲーとしての強度を高めています。

もひとつ良い点は、日本神話を上手くパロっているところです。
例えばツクヨミツクヨミノミコト)が、神話では目立たない存在ゆえに、本作では「駄目な子」扱い。
「荒ぶる神」スセリ(スサノオ)は、現代ではパンクで自堕落なニート
また、天岩戸の神事を「見立てて」上手くシナリオに組み込んでみたり、
ツクヨミの結婚式の招待状で、ツクヨミが「親戚」に招待状を書かなければならないとなって、
そのあまりの人数の多さ(結局イザナギやアマテラスから諸々の神々が生まれているわけですから自ずと「親戚」に、という設定)と、漢字名の文字数&ややこしさに「うがー!」となったり。
学生時代、古典文学専攻という職業柄(あと島根という地元柄)、日本神話に触れることが多かった身としては、
結構こういったパロにニヤリとさせられました。
……まあ正直言えば、もっと多くのところからネタを引っ張ってきてくれー、と思いましたね。
それこそ「神話」って、ネタの宝庫なのですから。文学史的に言っても。

……うん、「もっとやってくれればいいのにー!」がこの作品の欠点でしょうか。
神話ネタパロにせよ、確かに普通の人には理解しにくいでしょう。
が、この作品、解説コーナーとして「おしえて神様!」というのがあるのです。
しかしそれも、序盤で簡単な事項をやり終えて終わり、という。
使い方によっては、これも後半で使えば、コアな神話ネタを引っ張って来ても対処できたのに、と。
……それから、シナリオのはっちゃけ具合が、予想していたよりも大幅に少なかった、という致命的な欠点が。
どこの猫神や○よろず? な設定……それをもっと過激にしたはっちゃけた設定なのに、
シナリオがどれも無難、テンプレのそれに落ち着いてしまった、という。

手間がかかっている、丁寧に作っている、というのはわかるのです。
何しろ、ディレクターだけで4人もいます(メイン・セカンド・シナリオ統括・世界観設定)。
ライターも3人です。
が、船頭多くして……というのは言い過ぎにしても、もっとはっちゃけられなかったのかいな、と。
第一、シナリオの山場、告白シーン、Hシーン、いちゃいちゃシーン、シリアスシーン、
というのが第何話で起こるかが決まり切っちゃっているのですよ。どのルートも!
ここまで「整合性」を持たせる意味はあるかといったら疑問です。
むしろ物語が窮屈になってる感すら受けました。
内容・形式、どちらも悪くはなく、安牌ですが、しかし突きぬけたところはなく。
……いたって普通の萌えゲーだったな、と。

散々なことを言いましたが、水準はクリアしているのです。
が、突き刺さるほどのものはなかった、というのが正直なところです。
絵も、音楽も、演出も、すべてよかったです。
ですが……「理不尽なまでの何か」はありませんでした。
評価するにあたって「滅入るなぁ」というのは、再度言いますが、
「極端に悪くないけど極端に良くもない」という……
まぁようするにテンプレ萌えゲーだった、ってのに尽きるかと。

ただ、キャラと世界観などの設定はいいんですよね……
わたしがこの作品を貶しきれない最大の理由はそこです。
mixiのプレイ日記でも書きましたが、この作品のキャラたちに魅せられたんですよ。
とくにお姉ちゃん的幼馴染のいつきは非常にわたしのツボでして(なのに世間の評価は低いという)。
作品全体の陽性なノリ、キャラの掛け合い、そしてキャラたち各々の魅力。
いつきの二次創作SS書いてみたいな、と素直に思ったほどですもの。
ですので、キャラゲーとしては良作、なのです。
そこで割り切った評価が出来るか、が評価の分水嶺かもしれません。
購入されたNagaleさんにお勧めしようにも、「キャラさえ気にいればそれなりに楽しめるかもしれません」と申し上げるしかなく。
体験版やるのが一番ですが、しかし思い返してみれば、体験版にすでに面白さの全部が詰まっている感がなきにしもあらず(苦笑)。
あー、あと、全10話+アフターSS、と、わりと長いです。
返す返すに、テンプレな安牌シナリオだったのが悔やまれます。

Nagaleさんが以前おっしゃっていた「今のエロゲはテンプレテンプレで超既視感で楽しめない」のお言葉が身に染みましたね……。
今年わりにピーキーなはっちゃけた&ニッチなゲームばっかりやっていたので、
こういうテンプレ萌えゲーが世の大勢を占めていることを忘れかけていました。
そうですよね、これが普通なんですよね……。
繰り返して言いますが、悪くはないんですよ。それなりに楽しめたんですよ。でも極端に良いわけでもなく。
逆に、そこが悪い面で、そこが良い面なのかもしれないのですけれど。
新生PULLTOPはどこへ行こうとしているのでしょうか。
「極端に外すゲーム」は作らないものの、こういう評価に留まってしまうゲームばっかりになってしまったら味気なく……。
「丁寧な作り」は変わらないでしょうが。そこは、昔からわたしがPULLTOPに抱いているイメージですね。
そこさえ忘れてくれなければ……と。
あと、ユーザーに対するおまけ特典の数々は今回特筆すべきものがありました。
かなり豪華です。そこはやっぱりありがたがらなければ嘘でしょう。

何かみょんにネガで煮え切らない感想になってしまいましたが、これがわたしの感想です。
プレイ予定はしばらく……とおっしゃっていましたが、何かのご参考になれば幸いです。
キャラは……キャラはいいのに〜!
それではまた〜。

P.S.ゆのは神なにやってんすか。

本日のBGM:茶太「彩―にじいろ―」(ラブカミED曲。結構耳に残り、しかも聞き終えたあとの感じがいい曲です。総じて、このゲームは音楽がよかったですね)


…………………………………………


○Nagaleさんレス


旅にでも 投稿者:Nagale 投稿日:2010年11月30日(火)19時25分47秒 返信・引用
行きたいと言うか現実逃避でもしたい時期がやってまいりました。
どうも、Nagale【管理人】です。

……肩書き増加とは言っても、書道界隈との肩書きは一切関係ないあたりが寂しい話ですが(w;


●近代衣服の残響さん

やってきましたねぇ……年末進行が。
ちなみにうちの職場は27日が仕事納めなので、本当にあと少しというかおっつかない次第です。

ま、そのおっつかない中で何かしら企んでいる自分も大概なんですけど、ね?


>PULLTOP『恋神―ラブカミ―』

いえ、そんな総括で正しいと言うか、そのぐらいなら上出来の評価かも知れませんよ?
元々安パイが売りなメーカーでもありますし(例外:プリンセスワロス)、最低ラインはクリアしているであろうと言う安心感がある反面、最近は強力な押しに乏しいかなあ、という感じでしたので……そういえば御大はご健勝なのかなあ?

閑話休題

何にせよ、散々語っていると言うか半ば持論化している玉石混交を通り越してどんぐりの背比べ著しい(ネタ切れとも言う)エロゲ業界の中では、当たり障りないという表現が一番微妙になってしまうのは仕方が無いことと思います。

とは言え、何かしら吹っ飛んでいるあたりはまださておき、ク○ゲーで話題になるのは逆に問題ですけど、ね(w;

ただ、浮き沈み激しい昨今では、当たり障りないと言う評価の作品すら作り続けられないメーカーも多々ありますし、逆に言えば「当たり障りない作品を作るメーカー」として印象に残るのも有りなのかなあ、と……既に自分はそのクチですが。

や、自分的には何かしら吹っ飛んでいる作品も好きなんですけどね。ライアーライアー。


>もひとつ良い点は、日本神話を上手くパロっているところです。

おを、このあたりは面白そうですね。
登場するジャンルはさておき、一寸した解説まであれば遊び手としては有り難いですよね。


>「極端に悪くないけど極端に良くもない」という……

重ね重ね、難しいところです……。

まあ、極端に良い作品はここ数年見かけていない(上々な評価を持つ作品はさておき)上に、極端に悪くない作品もあまり聞かないので、どうしてもその枠に入ってしまうことは避けられないのかも知れませんが、どうしても「ひとつ飛びぬけたもの」を求めてしまうんですよね……実際自分もその方がネタもとい取り上げやすいことは間違いなく……。


いつもながら丁寧な感想をありがとうございました〜。
お陰様で助かっております。助けてもらってばかりですが……。



さて、こちらはこちらで絶賛鈍足モードで「みここ」を進行中。
ようやっと最初の選択肢まで到達しましたが、問答無用すぎる選択肢に噴出していた次第。

考える期間が無かった訳ではないのですが……直球勝負すぎますよねあれ(w;


何だかんだで結構楽しめていることは間違いないので、鈍足進行でのんびり遊ぼうと思います。
それでは、どうもでした〜。



本日のBGM:「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」(H Jungle with t

懐かしい時代から一曲。
葉っぱ隊などもそうですが、今改めて聞くと全く違って聞こえるあたりが歳を取った証拠、かな。

むふう。