残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

私的ガジェット考5 ポメラ

で、いきついたところはこれ。
ポメラ

(リンクは公式ページです)

(上の画像クリックしてみればamazonで価格見れますよ、っと)


これは何か、といったら、テキスト打ち専門機械なのです。
信じられないことに、ネット機能いっさいついていません。メールも打てません。ワープロソフトもついてません。表計算もまた(新型モデルではついてたような?)。
だいたい文庫本サイズが折りたたみのときで、ひろげれば……んー、新書をばっと広げたくらいにはなりますか。
キーストロークですが、思ってたよりまともに打てますよこれ。打鍵の感じはよいですし、前試したモバイルキーボード(Bluetooth)と同じ大きさながら、ミスタッチが少ないのはありがたいことです。
画面は液晶……ってなついな!
今時電子辞書でもないんじゃないか。


というのが、わたしが愛用している「pomera DM20」です。
モバイルメモとしての用途で作られたものですが、ふつうの人からしたら、完全に役不足。ネットがついてないなんて、ぶっちゃけありえない、そうお思いでしょう。
ところめが、前回までのガジェット考をお読みください。この仕様こそが、わたしがもとめていたものなのです!
ネットから隔絶し、ただ必要なものだけを手にし、意識をじっと集中させて、物書きに望む。それがわたしのもとめた環境!
なおかつ、取り回しが3DS並にガチャガチャした扱いでぜんぜんOKだというのがすばらしい。電源入れて二秒で書ける!


ファイル転送はUSBです。形式はテキストファイルなので、あとでワープロでいろいろいじったり、ブログの更新だったら、ブラウザ上でいじる必要ありですが、まあ、ノート時代からそうでしたからね……。ぜんぜん問題ないです。
新機種では、evernoteとのタイアップというか、ファイル共有化があるようですが、わたし的には、このアナログの極み的な設計で十分間に合っています(そんなに嫌いかクラウド



どんだけ愛用してるか、というと、ここまでの文章、原稿用紙二枚分強ある(800文字)あるのですが、10分くらいでささっと書いた、という事実!はやすぎだろう……。
もちろん中身がない文だから、というのもありますが、しかし前から主張していた「わたしにとっての理想の環境」が整うと、こうも違うか、的な。


そもそもこのガジェットを知ったのは、まるまるさんのツイートで、それまではpomeraの存在すら知りませんでした。おろかものめ。
そもそもうちの仕事は、製造業なので、事務関連でキングジム製品必然的によく使ってるのですよ。ファイルとか、それからテプラも現役ですよ。テプラは使ってるのは上司(父君)ですが。
それなのにこの商品についてノーマークだったというのは、まさに恥であります。
ほかのポメラユーザーから出遅れること数年……その間、やたらとほかのパソコンに浮気し……
だが、きみは待っていてくれたんだね(キモイ! 超絶キモイ!世紀末黙示録レベルでキモイ!)
てなわけで、新モデル発売ということで送ればせながら、旧モデルを試したところ、これがまあ……。すてきやん。
オレはね、世の中が自分向きに作られていないことなんかひゃくも承知だったわけですよ。ところめが、自分の趣味嗜好に完全にマッチした質実剛健なモデルが現れてみてみなさいな。惚れてまうがな。これからも買い支えよう思うがな。なぜに関西弁やねん。


もっとも。
ポメラは万人向けのガジェットではありません。時代はスマホなのも承知しております。
てか今スマホって打ったら、なんか不論村みたいなすげえ変換したぜ? それくらい、ちょいアホの子な辞書なので、調教がかかせません……じゅるり(きめえ!そのネタはさすがにきめえ!)
てか、ネットがどうしてもいるひとからしたら、スマホブルートゥースキーボード一択でしょうし……スマホをテキスト打ちで使うとなると。
「ネットがどうしてもいる」は、「水がどうしてもいる」とほぼ同義になってますこの現代。
だいたいポメラに対するアンチも、その論点から攻撃してきますし。
愚かな……と思います。だってポメラは、それをいらん、と、はなから決めてかかって制作したのですから。
水を、便利道具をなしで挑む場所だって、ひとにはあるのです。


あとそれから、このガジェットのおっさん愛好率は異常。
みんなそんなにワープロがなついか。
そして親指シフト勢よ、ちょっともちつけ。このご時世、親指シフターに目を向けてくれたのはほんとここだけだから、気持ちはわかるが、もちつけ。熱狂しすぎ。……が。まあ、竹本泉先生も、喜んでおられることであろう。きっとポメラ一台くらいはもっておられるのではないか、と推察するのだが。


(なんかポメラ登場で、ガジェットについてはほとんど語り尽くした感すらあるので、このコーナーそろそろ終わりにします。次は別の題で……)