残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

エロゲーマー諸子百家(13)雨林さん

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twitterアカウント:@urin63

twitter出没度:twitterゲーム実況プレイ

えろすけ出没度:そこそこ(体験版報告はがっしり)

akatuki63さんのサマリー ErogameScape-エロゲー批評空間-

※エロゲーマー諸子百家シリーズについてはこちらをどうぞ 

 

【傾向】ゲームプレイ実況

 

twitterを使う、というのが、エロゲプレイにおいて、ごく普通のものとなりました。いえ、別にあのなんかその後音沙汰ない、ムーンストーンあたりの「twitter連動機能」じゃなくて。

ユーザが、各クラスタに散らばって、各々の流儀でtwitterを使う、という。そのひとつの表れがディスじゅる/飲尿党界隈でしょうし……また、このエロゲ言説空間には、さまざまな人が、さまざまなクラスタを形成し、いろんな営みをしています。

そのなかで、雨林さんのtwitterでの存在感、プレイスタイルは、一種独特なものです。精力的に体験版をプレイなさる姿もそうですが、何より「画像つきでのコメントツイートをしながらの、エロゲプレイ実況」をtwitterでなさる、というスタイル。

たしかに、そのようなことを「単発で」やっておられるかたも居ますが、「連続して、いつも」このようなスタイルで実況プレイを続けているひとは、雨林さん以外、自分の観測範囲では、いない。

 

もっとも、ニコ動などでの実況プレイとかって文化もありますが、あいにくそれはわたしはよく知らんのです。それに、こっちの場合、あくまでエロゲの画面キャプチャと、それに対する雨林さんのコメント。その一発芸、瞬間芸的なものなので、あえてニコ動実況プレイと比べるのは違うかと思います。まずもって、時間の流れ方からして違う……あっちがもっと瞬間神経衰弱反応的ならば、こっちはもっとゆったりと、エロゲそのものをたのしみながら、その時折の自分の感情を、短く表す、という感じ。

……と書くと難しそうですが、雨林さんが実況をはじめられて、それを最後まで付き合ったら、何度も「お、そうきたか!」「……ええっ? そりゃないだろ」というように、不思議と雨林さんがこぼすコメントと共に、妙に追従して自分も雨林さんがプレイしているゲームに興味がわいてくる。

うーんとね、こう例えましょうか。ゲームをしている近所のあんちゃんがいて、そのひとが「あーでもない、こーでもない」ってぶつぶつ呟いてるのを、その背中ごしでみているのが我々、って感じ。雨林さんの実況プレイを見ているのって、そういう感じなんです。

それは、とても……なんといっていいのか、個人主義的でありながら、別に誰かを排他しているわけでもない。「見たいひとは見てけば?」という。

 

そのような、日々エロゲを丹念に実況しながらプレイしていく、雨林さん。

個人的には、その佇まいに、ある種の「テイスティング=ソムリエ」的態度すら見受けられます。

高みから見物、というのとは違う。ひとつのゲームを味わう、といった感じ。率直に感情を「ぶっひい!」と表すのではなく、「嗜む」、趣味人としてのテイスティング感覚。

と同時に、これだけのキャプチャを駆使しながら実況プレイをされているのには、莫大なデータベースを保有している、ことは明白です。以前、雨林さんにキャプ画像の総数をうかがったら、ちょっと夜空の星を思い浮かべる天文学的数字になってしまいました。ゴッデス……。

そういう点から、「ソムリエ」として、日々観察眼・審美眼の磨きに余念がないひと、という印象をうけます。

 

実際、雨林さんの実況というのはたのしいものです。このイチャラブ野郎たるわたしが、CYCの「駄作」(超グロゲー)を買ってしまったのも、雨林さんの実況あってのことだったのです。

雨林さんは、実況において、過度なレトリックはつかいません。率直にかわいい、と思ったら、「Kawaii!!」と表明したり(もちろん画像がつく)。ある意味ミニマルに、淡々とプレイ実況をなさります。

それを「数をこなしている」というふうに見えるひとは見えるのでしょう。ただ、そこまで実況しながら、数を積み重ねていく、というのも、またエロゲ愛です。……そう、雨林さんはいつも冷静に、twitter言説空間で発言されますが、根底にあるエロゲ愛に関しては、そうとう燃え滾っているのではないか、というのが残響の仮説です。

個人的に雨林さんの実況が、単なる実況で流せない、というのは……残響にとって、この「エロゲ愛」が、背後にふつふつと流れている、それが感じられる。だからこそ、雨林さんは、エロゲとともにある日常を過ごしておられるし、ああ、エロゲーマーかくあるべしだな、とこっちが背筋を正す理由になるのです。

 

(事実誤認、記事取りさげなどありましたら残響まで!)