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北海道旅行記(1日め、北海道到着編) - 残響の足りない部屋
●ずいぶん期間が開いてしまった当旅行記
しかし正直に白状すれば、重々恐れ入りながらも、腹の具合が悪かったり、寝不足が何日も続いたり、感興がなかったりするところから、ペンを執らないこともないではない。それがこの電報を見たときは、明日にも早速「上海遊記」の続編を書き出そうという気になった。――「江南游記」前置き
以前、芥川龍之介の中国旅行記を読んでいて、「上海游記」のあと、しばらくその続編「江南游記」に取り掛かれなかった、というのを読んで、「ああ芥川のような文豪でも原稿サボることってあるんだなぁ」とか思ったのですが。
ですが、芥川にとって中国旅行というのは強烈な印象を及ぼしたもの。なのになぜサボる?と当時のぼくは疑問に思っていたものでした。
……後年。つまり今ですな。こうして北海道旅行記をサボっている自分を鑑みて……日々の雑務とか、某所でやってる小説だの詩創作とか、エロゲーレビューとか、同人誌寄稿とか、エロゲーマー諸子百家をつらつら書くとか、あと日々の雑務とか、雑用とか、仕事とか、雑用とかいろいろあって、当旅行記がずいぶん後回しになっていたこと!
無論自分と芥川を同列に語るのもおこがましいのですが、古今のもの書きってそういうところあるのよね……と。でも、この旅行記、ごく一部の酔狂な方が読んでくれている、というのを知り、図らずも「うーんやっぱり書こうか」と思ったのも、また事実。
というわけで、さらさらっと書いてみます。やはり今回の北海道旅行が、自分にとって大変印象深く、また感慨も深かったものでありますので。前置きながいな……
●2日め
しかしまあ……夜が明けるのが……早いっ! なんということだ……これがHOKKAIDO……。
と、ネタにもしたくなるくらい、夜が簡単に朝になる。これが朝と夜の物語……! いや簡単にいえば、北海道は北国ゆえに、やたら朝がやってくる……夜が白みはじめるのが早いって寸法です。
昨日(1日目)は濃厚で長時間の移動、さらにNagaleさんとのたのしき会食もあり、充実しながらも疲労はしていたので、恐るべきスピードでホテルで寝入ってしまったのでした。あの疲れで「よーっしこれからすすきの行くぜー!」となるマッチョメンは、残響ではない。この虚弱体質残響ではない。偽残響である。残響エーリアスである。
とはいうものの、夜ぐーすか寝て、朝(実質は4時くらい)目覚めてしまって、どうにも……旅先……興奮してしまって、あんま部屋でダラダラしたくない。
そこで、散歩に出ることにしましたよ。近くの中島公園というところに。
癒し……!
もう俺泣きそう。というのも、ここにいたるまでに、結構リアル生活がキツくてですね……日々のストレスフルな業務だのに追い立てられて……このような自然公園で気分を放電する機会もなく……
いや、シマーネ王国って自然豊富なんじゃないの? そうなんですけどね。でも、こうやって整備された緑地公園……「静かな自然、庭園」ってやつはあんまないんですよ。それだけに、癒し……! もってきた上海アリス幻樂団の音楽が、染み入ることよ……蓬莱……!
ああ、北海道にはやはり癒しがあった……! 俺の夢は正しかった……!
てなことを、朝食まえにゆったりと。ホテルでは朝食がついていました……パンとスープだけの。いや、簡単な朝食っていってはいましたが、ホントに簡単だな……。でもあんま食欲がガッツりしていなかったので、まあよしとする。
で、9時くらいに、Nagaleさんと合流。
今日いちにち、Nagaleさんが北海道案内をしてくれる、というので、いやあありがたいありがたい、ありがとうございます。スケジュールあけてくだすって……。
Nagaleさんが運転される車で、まずはNagaleさんのお宅へGO。ホテルから結構距離あった……!同じ札幌市内とはいっても。
というか。Nagaleさんのお車にのって初めて知ったのですが、「対警察取締りセンサー」というのが、北海道の車には標準搭載されてるのですなw シマーネではそんなのねえぜ!さすがHOKKAIDO……
それから、驚いたのが、Nagaleさんは安全運転だったのですが、基本的に北海道の運転っていうのは、荒いんですな。ガンガン追い越しかけていく。まあこれは、北海道が片側二車線だという、圧倒的土地の広さがあるからなんですが……
●Nagaleさんの御宅/アトリエ
書家の創作場をアトリエっていっていいのか……もっといい名があるような気がするが……。まあいいや。とにかく、Nagaleさんの御宅に、はい、入らせていただきます。
というか、友人の御宅に入るのって、ずいぶん久しぶりですな……日ごろ残響がリアル人と対面していないって証拠だな……。
まず、Nagaleさんの亡きお母様の位牌に線香を供えさせていただいて。うん、今回の旅のひとつの目的がこれでした。
Nagaleさんがお母様を亡くされたとき、自分なーんにもできませんでしたからな……。いや何か出来る、っていうのも傲慢なんですが。
そして書道家のアトリエ拝見(というか仏壇のある和室と同じなのですが)。うーん……! 反故になった(本当の意味での「反故」)紙の数々よ……!墨よ……!ぶっちゃけ予想はしていましたが、しかし「創作者の生気と鬼気」がありましたな。これを「散らかっている」だけ、と思うようなひとは「創作」を知らんひとです。これぞアトリエ……混沌から「有」「生」を生み出す坩堝……! Nagaleさんは恐縮されておられましたが、いや、作家はこうでなくては。
それから、なんと、夕張メロンを半分いただくw
エーーーーーー。何その豪快さんな食べ方は。ロックだぜ……パンクだぜ……。なんとも、北海道ではこのような食べ方は当たり前だとか。majide……。この豪華……。内地(本州)でこんなことやったら、飯テロどころじゃないぜ。飯虐殺だぜ。
それから、NagaleさんのHPのトップページ写真こと、PC部屋を見せていただいたり……っていうか、ぼく遠慮がないですね。どこまで見るつもりやねん。
いろいろ談笑して、さあこれから1日のはじまり、ということで、Nagaleさんの御宅を出る。
●円山公園、から、札幌市内
そして近くの山に登るw
これが札幌市内の大緑地、原生林こと、円山公園である……!
まずは共同墓地にて、Nagaleさんご一家の墓地に行き、手を合わせさせていただく。
そして、山に分け入っていく……
リス……!
エゾリス……シマリス……! こっちについてくる……! ちょっとすごい量のリスがいました。山には。すっげえ人に慣れている。
なんという……大自然……! なんというかファンタジック。
わたしはどこにいるのだろう、この北天幻想……。いやすげえとこ来ちゃったなぁ。リアルジブリだなぁ。
そして、このような原生林から、繋がるような形で、北海道神宮に行く。なんかNagaleさんは、シマーネの出雲大社に比べてどう、とか謙遜されてましたが、いやいや、こちらも静けさがいいじゃありませんか……。むしろ今の観光地っぽくなってる出雲大社よりも自然な信仰と好感があるような気が。
さて、参拝したあと、これからの計画を煮詰める。とりあえずは札幌市内を巡る、ということでまとまり、まずはお土産用のお菓子屋に行ったあとで(このあたりでちょっと残響の持病のトラブルが出てしまった。すいません)、かの時計台にいってみんとす。
ただ、Nagaleさん曰く、「ガッカリスポット」としきりに仰る。そこまでいわんでもいいんじゃまいか、ってくらい言う。
……の前に、腹ごしらえ。
札幌ときたら何かね?
そう、味噌ラーメンですよ! 飯テロの時間じゃぁっ!
この濃厚! それでいて後にいやなエグ味を残さない! 麺もコシがある! いやぁ堪能しました。餃子も食べればよかったかな。すばらしい。
で、時計台。
あらメルヒェンな建物。
しかし、中は郷土資料館でした。はい。いや、個人的には、それほどガッカリはしなかったのですよ? ぼくはこういう資料館好きですし、何より北海道にくるまえに、レイルソフトの「紅殻町博物誌」をプレイしていたので、そこでこういう「まあご当地のひとにはそんなに意味ないかもしんないけど、外からきた、博物館好きな人間からしたら、結構たのしめる(ぶっちゃけうらぶれた)博物館」っていうのは、ぼく楽しめるんですよね。マジで。まあ……そういう趣味を持ち合わせてないナウなヤングが楽しめるかといったら……うーん……。
そして、街中散策。いやぁ、都会ですな!(シマーネから比較したらなんでも都会である)
自分の模型趣味を鑑みてくれたNagaleさん、市内のヨドバシやらボークスやらを回ってくださる。とくにボークスは素晴らしかった。旅行だっつうのに、前からほしかったキットを買ってしまったしよぉ!(バカ)
それから、ドールの一大展示が行われていて、その魔性の魅力にくらくらしましたね。すげえやボークス。ぼくもいずれ絶対やろう。(バカ)
本屋もでかい! 紀伊国屋書店に入ったのですが、まあここも蔵書量がすごいこと! おかげで前からほしかった模型本を買ってしまって(バカ)
……てなわけで、札幌を堪能しているわたしですが、少々疲れてきたのも事実。そこで、ゆったりする……ってんじゃないですけど、ちょっと公園的なところを散策する、ということで、やってきたのが、北海道庁舎。
あらメルヒェン。
この赤レンガよ……! そして、この庁舎、実は公園でもあり。こんな敷地の無駄遣い……!w
北天幻想……! っていうか、すげえとこだな北海道……でっかいどう……。こんなふうに敷地を無駄……もとい豪勢に使うなんて……。
また、旧庁舎内もごっつい建物でして。
ベルサイユ!って感じですね。(どういうことやねん)
HOKKAIDOはでっかいどう……スケールが違う……。
(次回、2日め、夕方、夜、に続く)