残響の足りない部屋

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風邪&Making*Lovers可憐ルート感想メモ(日記10日目)

●風邪をひきましたアゲイン


 今日は手抜き更新です。いつも手抜きのような気もしますが、今日はかなり手抜きです。いばるな。
 風邪を召してしまったようで、体に力が入らず、脳に気合いが入らず、よって文章もかなり気の抜けたものになっています。
 先日「風邪を半日で治した」って話を書きましたが、その時と同じ対処法「とにかく寝る」をカマしています。自分の体の声を聞くのだ……
 ということで、寝ます。それだけではネタがないので、今書いてるSMEE「Making*Lovers」の「可憐ルートにだけ焦点を絞った」長文感想の途中までをさらしてみることにします(エロゲー批評空間に投稿予定のもの。もちろんこのブログにも載せる)。たぶんこのままだと、7000字くらいの感想になると思うのです。なぜ可憐ルートだけ? もちろん好きだからです。

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●Making*Lovers・可憐ルートonly感想

北大路可憐|Making*Lovers - SMEE 9th Project

 北大路可憐はひんぬーである。だがそれはガリガリというわけではなく、むしろさわり心地がよさそうである。実際本編中でもたびたび「可憐の肌はきれいだ」と言うシチュがある。


 この「肌がきれい」というのは、主人公と可憐の関係性、物理的距離感を表している。なにせ肌のきめ細やかさっていうのは、見るだけではなく、触って把握するもんである。

 模型で例えるのもなんだが、きちんとヤスリをかけてサンディングし、表面加工をした模型の質感というものは、言葉に表すのが難しい。だがその丁寧な仕事のきめ細やかさは、それだけで価値なのである。つつーっと触ってみて、「ああ……」と恍惚となってしまう。可憐の肌とはそのような雪のようでありながら暖かさを感じさせる綺麗さであり、優しさである。そういえばレイナルートで主人公のおかんが、亜子の肌とレイナの肌を比較してうんことシルクとかって言ってたがさすがにこれはひどいんじゃねえか。
 可憐の肌だが、そのように「触れられる」というのが、主人公の距離である。触ってOKなんである。むしろ触ってほしい。それを許しているし、求めている。このカプには、イチャイチャしながらも、どこかでちょっとした寂しさがあって、それを埋めてもらいたがっている。お互いに。埋めることでもっとイチャイチャする。そして幸せになる。欠落が最初からあるからこそ、お互いを必要とするーー

 

 ……と、最初からバーストしきった形で語るのもなんですが、この長文感想では、「主人公・小鳥遊和馬(デフォ名)×北大路可憐」のカプ(ルート)」しか語っていません。そんなバランスの悪くて、ゲーム全体のことを語っていない感想文章!……とかって言われても、しょうがないじゃないか、和馬×可憐という、久々にジャストミートストライクにして、斜め上からの一撃であり、それでいて収まるところにきちっと収まるっていう心地のよさなカプを見て、「ああこのカプ世界観いいぞいいぞ!延々と妄想してられるぞっ」と滾っているのだから仕方が無い。
 もちろん全ルートクリアしてはいますし、他のキャラクターも大変魅力的。ハズレはなし。だけどそれ以上に可憐ルートが萌え萌えであります。

 

●他ヒロインとの絡みのないエロゲ

 

 エロゲを語るにおいて、このMaking*Loversというか、基本的にSMEE作品というか。「ルートに入ったら他のヒロインの陰が薄くなる」っていう類のがあります。その形式の系譜とか客観的意義はともかく、それが「個人的に好きかどうか?」といったら、あくまでわたし個人的には「諸手をあげてOK!とは言いがたい」です。基本的に、ヒロインと主人公のいちゃラブを見ながらも、他のヒロインたちがわいわいと周りで賑やかしにかかる、というのが、個人的には萌えゲーでは大変好ましく思っています。
 なので、このMaking*Loversのように、「ヒロインルート入ったら、そのヒロインだけ」というゲームは、様々なキャラの入り乱れるゲーム、ということではないので、「他のヒロインとの関係性でもって作品世界をトータルで語る」みたいな論述形式があまり似合いません。

 もちろんレビューの器(ガラ)を大きくして「あるヒロインAのルートの特性はこうだけど、別のヒロインBのルートと比べて、こういう特性があるし、欠点もある」という風に比較論でもって語る、というのもあり、そういうレビューは立派だと思います。作品全体を読み解いている、そして作品全体を愛している、ということで。

 ただ、今回自分がその手法をとらないのは、ひとえに「他のヒロインも好きだけど、可憐がドンズバでノックアウトしにかかってきた」からだ、といえます。

 

 ていうか……ていうかなぁ……あああああ、もうしゃらくせえ! わたしゃ可憐を語りたいんじゃ! この寂しい女を語りたいんじゃ!

 ひんぬーでウェーブのかかった緑髪で、なんか童顔で背中のラインがセクシーで、デート服も悪くはないが最初の部屋着のゆったりさが個人的にかわいくて、そりゃあ咲さんやレイナのように「あ、金もってそうで高貴」というのではないけども、日々の努力でもって清潔さと立派さが、高潔さに結びついている清き正しきツンデレ美学でありながら、その一方で嫁/新妻力の高さというか……そしてそんないじりがいのある可憐を面白くしていくのが我らがSMEE主人公・和馬であって、この二人のちょいしみったれた生活模様がなんとも楽しくて……


 感情の!奔流が!エロゲ語りなのだ! もちろん作品を客観的に語るのもひとつの達成ではありますし。それに対しこのような奔流語りがどれだけの価値を持っているかはわからねえ、ただ自分は可憐を語りたい!

 

●寂しい女


 可憐をヒステリックだと思うかどうか。そこが分水嶺かもしれません。もちろんエロゲ美少女のかわいさはありますし、かつての暴力ツンデレみたいに、主人公を殴って終わり、っていうこともない。もちろん和馬がいつも可憐より一歩上を行ってるから、暴力ツンデレみたいな現象は起こりませんが。
 可憐自身、これまで「突っ張ってきた」人間であります。突っ張ることが女のーたった一つの勲章ー、と歌うのもなんですが、ルームメイトに裏切られ(見つけたら殴っちまえよ)、夢の直前で、その夢を逃しそうになる。

 可憐ルートについて、きっとこれからも語られることになる「鬱展開予測妄想」がひとつあって。それは

「可憐ルートを選ばなかったら、可憐はホームレスをこの先も続けるのか?」

というもので。そんなKanon問題を一度考えると、例えばどうも咲さんルートにハマりきれない。わたしが、咲さんと和馬の、高級マンションでの深夜→早朝のテレビ局職員ルートな微妙な時間帯のユルめのハイソ生活というのを観測しているとする。そんな微妙な時間帯のユルめの生活というのも素晴らしい。

 ただ、可憐はどうなる? 部屋を追い出されて、波止場で一夜を明かす、っていうのを、もう2,3日は続けるのではないか。そして実家に帰るか、それとも……それとも? この「それとも」以上の考察を自分はイチャラブ野郎としてしたくない。冗談でもしたくない。そこにさらなる悪意の第三者がいるって想定をしたくない。まあそこまでいくと考えすぎになるけど、可憐に惚れたらこういう想定だってしてしまう、っていう人間がここにいる、ってことをわかっていただけたら、と思う。

 

 北大路可憐は寂しい女である。さて、この寂しい、っていうのは、「孤独が好き」ということではない。孤独がイヤな人なんである。そもそも可憐がクソルームメイト女と一緒にいたっていうのも、孤独がイヤだったからではないか、と思う。それでいて、突っ張ることしか知らない女でもあった。
 北大路可憐の自己認識は「自分は凡才である」ということ。ラスト付近で語られる「あまり親にも期待されて無くて……」という述懐。もちろんこの「期待されていない」というのには、可憐の親と、可憐自身の認識に誤差・齟齬があるとは思う。


 「たぶん」の妄想だけど、この可憐の親(北大路家)というのは、資産的に鳴瀬家のようなハイソな一直線ではなくても、ちょっと「いいとこ」な家なのではないか、とも思う。インテリで名をなしてる、というよりは、「ちょっと古い地元の名家」とか。代々受け継いでる家業がある、ってんでもなく(それだったら可憐を引き戻すにおいて、家業という話が出てくると思う。ラブラブルの奈々子さんルート参照)。
 今自分は、日本が誇る怪奇文芸ロックバンドの「人間椅子」のギターボーカル・和嶋慎治の自伝「屈折くん」を読んでるのですが………………(ここまで書いたリアリティ

www.shinko-music.co.jp

●今日の感想メモはここまで

 

……というところまで書きました(リアル)。果たして和嶋の自伝はどう可憐の実家と絡んでくるのか? 全然主人公と可憐のイチャラブについて語ってないが、これがどう絡んでくるのか? 乞うご期待!(というか)

 

●メモ

 

・これはいつものメモです。

 参加(寄稿)させていただきました。担当タイトルはまた後日お話します。先日からこのメモ欄で申している「冬コミ同人誌」とはこちらです。

・風邪は今日結構寝たので、ある程度は回復しつつありますが、大事をとってさらに寝ます。明日も仕事なんで

・その次はガルパン最終章第一話なんで。もう今日で治す以外手段がない。

・例によって冬、年末となると、ダイナソーJr.を聞く頻度が増える。なぜか