残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

発掘:過去に書いた詩(詩)

○弱い眼球の精神

倦怠の眼球。とてもだるい……睡魔?
気持ち悪い生ぬるさの映像しか見えない
もちろんそのことは知っているよ

鳥の眼球
かの強き存在
こうして私は死んでゆくのか

そしてまた視神経が鈍く揺れる
吐き気
表現できぬ才能に意味はないよ?

強重力下で見えるものは
幻覚の鮮やかさであり
狂った岩石に咲く花が美しければ
とてもいい生活だ

いいかい、わずかな力を残しておきたいんだ
ひょろりとした雑草をスプリングにして飛び上がり
空を行く蝶の背におぶさり
日の光の梯子に手をかける
そんな光景を幻視できるほどの
つまらないおまけぐらいの小さな力を私に
……そうさ、これからは余生なんだから