○弱い眼球の精神
倦怠の眼球。とてもだるい……睡魔?
気持ち悪い生ぬるさの映像しか見えない
もちろんそのことは知っているよ
鳥の眼球
かの強き存在
こうして私は死んでゆくのか
そしてまた視神経が鈍く揺れる
吐き気
表現できぬ才能に意味はないよ?
強重力下で見えるものは
幻覚の鮮やかさであり
狂った岩石に咲く花が美しければ
とてもいい生活だ
いいかい、わずかな力を残しておきたいんだ
ひょろりとした雑草をスプリングにして飛び上がり
空を行く蝶の背におぶさり
日の光の梯子に手をかける
そんな光景を幻視できるほどの
つまらないおまけぐらいの小さな力を私に
……そうさ、これからは余生なんだから