残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

最近じっくり読んだ好ましいブログ記事という物語(9月中旬)

皆さん、インターネットをしていますか?(この文章を読んでる時点で意味の無い質問)
ええと、皆さん、健やかにインターネットをしていますか? ほほぅふむふむ。それは何よりです。
ついついSNS経由で回って来がちな、社会的不安や、個人のコンプレックスを煽るような言説を、夜更けにぢっと読みふけるのはよろしくないですよ。

文学が、こころに滋養ある善き文章が必要なのです。ということで、最近読んでる(読み返してる)ネット記事を挙げてみることにします

 

steampunkn.blog.fc2.com


こういう風に「ネット記事を挙げる」記事を書いてみようと思わせてくれた発端。
ここでは「ゲームメディア」ですが、何にせよ、お気に入りのメディアを通じて、そのシーンの今と昔と現在に触れ続けることが出来るのは、善いことです。そうしてシーンを知り、己(の興味)を知っていくのです。メディアを通して、シーンを「気に入ってる」ということ。この「気に入ってる」感っていうのは、大事だと思うのですよ。

 

feekoduki.blog.jp

 

書評・ノベルゲームレビューブログの管理人同士による、「物語」対談ブログです。

自分(残響)の、良くも悪くもな性質なんですが、グッドバイブスでもって「物語が紹介されている」と、そこから勝手に自分は脳内で「こういう物語なんだろうな」と空想を働かせて、紹介されている物語(原作)を読まなくても、架空の物語を想定してしまって、それはそれで満足してしまう性質があります。

そしてこの、物語と人間をめぐる対談ブログですが、対談者二人とも、「引かない」ですね。

話題はしばしば、物語人物のモラル的な側面に話がいくのですが、「こういう人間のあり方ってどうなのだろう?」と、ふたりで語り合っておられます。

まさに文学です。簡単に引くモラルは、それだけでモラルに反しているのです。もちろん、お互いが宗教戦争じみたことをしてるわけではありません。そこが、対談者ふたりの、物語への信頼・信義を感じさせるところです。

正直、自分は、そういうピュアな「物語への信頼・信義」を持てているか、といったら、怪しいところがありますので。

 

anond.hatelabo.jp

……というタイトルの自伝を書いてるわりに、物凄い「物語るに足る人生」を生きてらっしゃるのですね、この筆者のひとは。

snowlong.hatenablog.com

筆者は、今は東京でITエンジニアをしながら、VR文化に触れ、その一方で大学進学のための準備をしている方です。
「大学をやり直す」のではなく、「世界の広さと深さを知るために、今まで縁遠かった大学に行く」という、明確な目標を持っています。

この人は、バックれ傾向(失踪傾向)がある人で、電子書籍の自伝にも書かれているのですが、とにかく「状況が安定してきたら、バックれ」て、どこかへ行ってしまう。行ってどうするか? ホームレスになる。そしてしばらくしたら、また何かを目指し始める。


もともと頭脳も、プログラミングのセンスもずば抜けている人なのですが、しかしどうしてもアウトサイダー寄りになりがち。そういう「まともな世界」と「アウトサイダー」を、ちょくちょく行き来している人。

この人は、「世界は広いんだなぁ、と泣きそうになる」と物語っているけれど、それを読んでる自分も「世界は広いんだなぁ」と思っている。

例えば、大学受験のため、数学をやるも、理解出来なかったが、あるとき「数学の数は、【かず】じゃない、【すう】という抽象概念なんだ」と気づき、バーン!と「数学の世界の扉が開く」こととか。


世界はそんな風に謎で複雑で、面白くて、人生という青春が一生出来る世界なんだ、ということを、物語っている。

 

yoshimitaka.hatenablog.com

今夏の、島根県江津市の「第3回ごうつホビー祭り」に来て下さり、現地でオフ会をやると同時に、義実さんは、この祭りのすべてを、くまなく楽しんでいただけました。

熱気。
今ここで、確かに何かが生まれ、それを全身で楽しんだ人が居たんだ、という記録。
文章から、何かエネルギーがうごめくものを感じます。それが「熱」です。
もちろん、イベントの改善点はあれど、それは前に向いて、これからもより良いイベントにしていくための、建設的な意見。

「観客、お客様」じゃないんだ、と。みんなが「参加者」であり、欠くことの出来ない存在であり、みんなで作っていくイベントなんだ、熱なんだ、と。

かつて、自分はそういう言葉を、お題目としてしか受け取っていませんでした。
まさしくそれこそ、世界を知らなかった愚かさです。

どうでしょう、これが物語です。

 

(過去に書いた似たコンセプトの記事)

modernclothes24music.hatenablog.com