残響の足りない部屋

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7年間毎晩脳内イチャラブ妄想していた萌えカプに飽きた

かれこれ7年になります。7年前から、自分の眠りは安らかでした。彼と彼女のカップル(カプ)が居たからです。

2012年あたりから、毎晩寝る前に「イチャラブカップル妄想」の幸せを脳内で展開して、安らかに入眠していました。
そのカップルは、とある線の細い(少女漫画系)すけべ漫画の高校生カップルで、男性の方はマニア趣味のやさしげな優男。少女の方は白髪/銀髪ロングの儚げなメイド風優等生であります。
そのカップルを、原典すけべ漫画の記述をもとに、いろんな角度のシチュエーションから、脳内でアフターエピソードを勝手に拵えて、毎晩毎晩妄想していたのです。
そうすることにより、まぁまぁあらあら、入眠の安らかなこと。
布団に入って、もはや自分(筆者)を脅かすものは何もなく、安心に包まれて、優しさに心身の内外から包まれて、気持ちよく眠ることが出来ていました。

そんなのをかれこれ7年は続けてまいりました。毎晩欠かさずです。ほんとにです。この手のイチャラブ妄想になったら自分はしつこいのです。
ずーっと同じカップルを脳内展開、観測。もう原典のネタなど消費し尽くし、オリジナルエピソードを盛りに盛って、脳内妄想を続けていました。原典すけべ漫画は連作短編漫画で、単行本1巻にも満たないのですが、自分(筆者)が拵えた妄想は、多分単行本5,6巻くらいはあるんじゃないかと。

しかし最近……といってもこの1週間くらいのことですが、ひょっとしたらようやく飽きてきたのかもしれません。
この数日、これまでジューシーだった妄想の明確なネタ切れを、突如として感じ、寝る前の脳内妄想があまり展開していかない。ここにきて、妄想なしのパサパサとした無機質な入眠をすることを、余儀なくされています。

「さすがに7,8年同じカプで妄想するのは限度か」!
という気持ちと、「よく7年も同じカプで妄想できたな」という感慨と。
あるいは「これまで幸せな時間をありがとう」という気持ちと、
そして何より「次はどうしよう……」という若干の不安さと。

原典はすけべ漫画ですが、重要なのは「少女漫画的な線の細い繊細な描写」と「お互いらぶらぶなイチャラブすけべ描写」が見事に相まって、ハーモニー(調和)を醸し出していたところですね。

さてどうしよう。

いつも心に推しカプを。
あるいは、いつも心に嫁とのイチャラブを。

それが人の生活を安らかにしてくれる、入眠を。
まさしく必需なる概念存在であります。

いつも心に推しカプを。あるいは心に嫁ラブを。
しかし……「そのひと(たち=カプ)」は、どこに居るんだ。

萌えとは、最終的には、自ら見つけ出すところのものであります。
こっちが、勝手に陥落するところのものです。
相手がどんなにあざとく誘惑してこようが、自ら堕ちて(萌えて)しまったキャラの前では、やはり「あざといアナタも悪くはないけど、ちょっとこっちの嫁の特典イラストをおれはころしてでもうばいとる」
という無様になってしまうわけです。

もちろん、7年続くくらいの妄想を出来るカプに、7年前に出会ったんだから、どうせ今度もコロっと転ぶ萌えカプに出会うだろう、という楽観はあります。
それはいつになるのかしら。

次なるカプが、「前と同じ造形・同じシチュ」ではない、だろうという予測は立つのです。
一方で、何かしらの雰囲気だったり、持っているオーラみたいなものは通底しているだろうとも予測します。
しかし、その通底しているものを抽象化&メソッド化して、「おれは●●なカプを求めるのだ」と決めつけ、さかしらに最短距離で次なる萌えカプにたどり着こう、とするのは、なんだか違うような気がするのです。
どうせオタクですから、過去に自分もその手の「属性論」めいたことをしましたよ。でも、「かなり同じっぽい属性ヒロイン、カプ」に行っても、結局は「前の方がドンズバだったな」的なところに落ち着いてしまったのも事実。

「なんか前とは違うかもだけど、よくよく掘ってみれば、何かしらが通底していた」というのこそが、求めているものかもしれません。贅沢な。

そして、前のカプに与えていた数々のシチュ……寂しげな海にふたりでバスに乗って遠出デートしに行くとか、狭い部屋でラブラブ同棲するとか、突然の雨に降られて自宅に急いで帰ってお風呂にふたりで入って雨の冷たさとお風呂の暖かさで楽しさと切なさが爆発してふたりでいちゃいちゃ濡れまくりせっくすするとか。

次なるカプを見つけても、どうせ自分は同じこと(シチュ)をさせるのですよ。進歩がない。
しかし萌え……とりわけ毎晩の入眠におけるイチャラブ妄想における「進歩」「生産性」「革新」など、心からクソ喰らえだと思っている自分がいる。

カプを観測する。
そのカプがどこの誰になるかはわからないですが……。次もすけべ漫画とか、ラブコメエロゲである、というのは限りません。こればっかりは何になるか、わからない。

そういうわけなので、どうせ次のカプにさせる妄想シチュは、いつもと変わらない……つまりはシチュ上の保守であります。
で、あるにも関わらず、別のカプに対して妙に飢えている。

そういう飢えた心(ハングリー・ハート)である限り、案外自分はまだまだ現役オタクであるのかもしれませんね。
最近、そこのところが自分でも「落ち着いたおっさんオタク」になってきちゃったのかなー、と思っていたところなので。

とりあえずは、まずは、最近の潮流からごぶさただった、エロゲ(ノベルゲーム)から調べてみましょうか。