キミたちの日常には耽美シューゲイザーの幻想が足りないのは明白

今日も仕事や日常にお疲れですか。そうですか。嫁姑問題? マイワイフがキレて自分のおもちゃを全部処分した? あるいは土地遺産問題? どうでもいいわ、しね!

よし、古今東西ドリームポップ/シューゲイザー(以下耽美シューゲ)を聞こう! わたしたちの疲れた生活には、幻想に身を任せ、幻視の為に轟音を聞き、心象風景に逃げるっちゅうことが足りんのですよ!

 

●耽美シューゲのオレオレ定義

幻想

・ノイズギターの壁が揺れている

・クリーンギターのピャァアンとした鈴鳴りの音が揺れている

・心象風景を幻視してしまう……

・ヴォーカルは不思議系、あるいは幼年期への憧憬に溢れた切なさ系

the pillows山中さわお氏はオルタナの定義を「当時の先鋭的アプローチにカントリー音楽の流れが混ざり合ったもの」としたそうですが、それなら耽美シューゲはもっと簡単で「フィードバックギターノイズシンフォニーとカントリー精神の融合」っていうのが一番手っ取り早い定義です。

・疾走よりも揺れ揺れの耽美幻想を

・おれたちはエフェクター(とくにファズと空間系)に多額の金額を投じる

・じゃあヴィジュアル系V系)?って言われると、それは違うが、しかしthe cureとかの80'sゴスの流れを無視してドリームの耽美を語ることは不可能だし……まあここに関しては「フィードバックギターノイズ(の壁)」を絶対に必要としている、ってあたりでひとつどうか

・ちょっとだけ、イモい(田舎っぽい)(だからバリバリ都会系の耽美シューゲって成り立たないんよね)

・馬鹿野郎その上記イモさは幻想への銀の鍵なんだろが

 

●以下のyoutube参考音源ですが(取説)

「これが耽美シューゲの教科書だッッ」とするつもりはありません。以下は単に自分の音楽favブックマークです。わたくしが耽美シューゲを聞きたいな、ってときに引っ張り出してる音源、ってだけです。

だから、耽美要素のない「素晴らしい轟音」は、あえてここから排除しています。モグワイ入れてないし、ソニックユースもだし。最近改めてニルヴァーナのカートのギターサウンドってやっぱ良いな、って思ってるんですが、それでも耽美とはズレるので入れていません。

今回このfavブックマーク記事をupるのは、ひとえに今の自分がアートスクールを聞いて、耽美シューゲはやっぱり良いな、と思ったのが理由のひとつ。

もうひとつは、アートを勧めてくださった音楽ブログ管理人さんが、今現在inジャストナウタイム、「Loveless」以前のMy bloody valentineに相当ハマりかけておられて、じゃあ耽美シューゲの沼世界にズッポンと蹴落としてしまえ、という酷い理由です。

じゃ、今日もレッツ轟音!

●Ride「Like A Daydream」

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まぁ、アートスクールから耽美シューゲという路線で、わかりやすいのをひとつ、っていう。

「ドリームポップ」と「シューゲイザー」の違いはひとえに「フィードバックギターノイズシンフォニー」(の壁)がどうしようもなく含まれているか否か、という問題です。だから耽美シューゲ以前にドリームな音楽を演っていた奴らも「耽美先史」として語ることは出来ます(それこそキュアーとか)。でもそこまでいくと際限がないんで、この記事では一応「ジーザス&メリーチェイン以降」とザックリさせてください。

しかしライドのこの音源、ドリーミーでありながらどこかスコンと抜けている所が、なんとも良いです。

そうなんですよ。耽美轟音濃度がマシマシになればなるほど良いか、っていうと、そこはそうとも言い切れない部分があるのが耽美シューゲの難しいところですね。次郎系ラーメンじゃないんだから。Lovelessは最高の名盤ですが誰にとってもの名盤ではない、っていう話でもある。幻想を夢見るには、時として軽やかさも必要だったりするから。

●MONO「Nostalgia」

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で、そんなことを前に言っときながら、いっきにポストロックでシリアスな方向にいくというね。日本のレジェンドです。

薄曇りの空に遠く鳴る鐘の響きのようなフィードバックノイズシンフォニー。どこまでもシリアス、どこまでも幻想。現実と夢想の両方を、鮮烈な血すら滴らせているギターで貫いて、貫いて、あの地平まで!

●Ringo Deathstarr「Kaleidoscope」

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アメリLo-Fi文化というか、海岸端のガレージロック文化というか。

特にこの国には、ヘナチョコさと狂った轟音の壁を、さも「うーん、おれたち当たり前にやってるだけなんだけどな」と言わんばかりに肩の力を抜いて耽美シューゲを演っている奴らが結構いまして。

その代表格……インディー臭ぷんぷんで、「リンゴ・デススター」なんてバンド名を名乗っているくらいへなちょこで、アメリカの空の彼方に抜けていきそうで、どうしたって夢を見ちゃう、そんなインディー耽美シューゲ。次のバンドもそんな感じだよ。

 

●Soft Blue Shimmer「Chamoy」

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(公式bandcamp)

softblueshimmer.bandcamp.com

いやもう、こいつら最高なんですよ。カリフォルニア、ロサンゼルスのインディーバンドです。

自分は日本のインディーポップ/カセットテープレーベルのGalaxy Trainで知ってカセット買って聞いてみたんですけど、空(そら)の空気感や、水の飛び散り方が伝わってくるかのような瑞々しい揺れ揺れギターノイズ、クリーンギター。そこに絶品のエモーショナルなメロディのヴォーカルが乗るっていう、疾走軽やかさが。

あぁ良いなぁ、ああ良いなぁ、少なくとも今の自分のせせこましい圧迫された日常とは違うなぁ、っていう、軽やかさがあります。

 

●Cosmic Child「Blue/Green」

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最近知ったシンガポールシューゲイザーバンドです。いやぁ収穫収穫。王道の「鐘が鳴る」感じの空間系ギターワーク。そして空間の中をたゆたっているかのような、ぼんやりしたヴォーカル(誉めています)。王道の耽美シューゲです。こういう「居るところにはやっぱり居るもんだ」っていう音に触れられるから世界音楽旅行はやめられないです。

●Westkust「Cotton skies」

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スウェーデンシューゲイザーです。女性ヴォーカル。あああ爽やかーーーーッ!! こうやって轟音ギターとヴォーカルが一気に「世界の色鮮やかさを塗り替えてしまう」って感覚が、幻視、幻想を追い求めてやまない音楽リスナーの醍醐味ですよ。どこまでも走って行って飛んで行ってしまえっ、っていう爽快感。

まあ確かにド耽美は少なめですが、夜寝てこういう夢見ることが出来たら最高じゃないっすか?

 

●土曜日と人鳥とコーヒー「ニーナ(Re:Recording 2016)」

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アートスクールに影響を受けた、と、ギターヴォーカル/コンポーザーのYuki氏は語っていました。このギターの「揺れ」方、喪失を歌うヴォーカル、その幻視の仕方。これが耽美シューゲじゃなかったら一体なんだ、って感じの神戸の現在活動中のバンドです。

 

Sigur Ros「Olsen Olsen」

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「これはシューゲイザーなのか?」って言われたら、確かにギターノイズ要素は少ないかもしれない、と答えるしかないところがあります……。

しかし「空間に幻想が鳴り響いて、幻想音楽が現実を本当に再編成してしまう」っていうのの、ひとつの証左なんです。このPVは。だから最後までPVを一緒に見てみてください。

アイスランドの音楽です。自分が耽美シューゲの定義を「フィードバックギターノイズシンフォニーとカントリー精神の融合」と断言している理由のひとつです。