残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

新垣結衣は本業声優でないし星野源はもうサケロックじゃない。あるいは現代シティポップの旗手

www3.nhk.or.jp

 

※記事投稿後、ブログコメント欄にシンガーとしての新垣結衣の情報提供を頂きました。その作曲陣が、クボケンジ(メレンゲ)、スネオヘアー安藤裕子つじあやの、ミト(クラムボン)、H ZETT Mくるり岸田、鳶谷好位置、會田茂一(アイゴン)などなどといった邦楽鬼面子だと知り、一気に新垣結衣氏というシンガーに興味が湧きました。これほどの面子の曲を歌うシンガーは只者ではないと推察します。自分はシンガーとしての新垣氏のことを全然知らなかったのです。手のひら返しを申し訳ないです。

 

↓以下本文

 

本日の夕食の秋刀魚ーSANMAーを焼いていたとき、国営放送NHKニュースより、このような芸能人の結婚報道がありました。

音楽方面の話はあとでするとして、まず、奥方さんの方ですが、このにいがきゆいさんって誰だっけ?と思ったものです。この夫婦の共通点として、TVドラマ「逃げ恥(略称)」がある、とニュースで語られていました。じゃあ女優さんかな、と思いました。ただ、頭のどこかで「もしかしてギャラクシーエンジェルミルフィーユの声優さんだったかなぁ……?」とも思いまして。


www.youtube.com

インターネット検索をしてみたところ、あ、「新谷良子さん」か!とようやくわかり、全然別人じゃないか、と。なるほど。では、にいがきゆいさんをウィキペディアで調べて……。

新垣結衣(あらがき・ゆい)……あらがきさんじゃないですか!その時点で完全に間違っていたという。あ、でも声優のお仕事はやってらしたんですね。劇場版ケロロデジモンクレヨンしんちゃん。じゃあ当たらずしも遠からずですね。ダメですか。ダメですね。ごめんなさい。

相変わらずの芸能オンチを繰り広げたところで、では旦那さんの星野源さん。今回の記事はこちらがメインです。

しかし自分は星野源さんのファンでもないのです。全然キャリアを追っていなくてね。それどころか未だに星野さんを「ああ、もとSAKEROCKでギターを弾いていた」という知識しかございません。このレスポンには地雷臭がぷんぷんしますね。爆弾、こっわーい!(そっちは同じ元サケロックでもハマケンの在日ファンクやないか!)


www.youtube.com

この令和3年、2021年の聖代になっても、ナイスなインストバンドSAKEROCKが云々、っていう文脈はさすがに有効だとは思ってはおりません。わたくし走っておるのが時代の最後尾でございます。

いちおうこの日記ブログ、メインを音楽与太話としています。それでも、いやそれだからこそ、「メインストリームの音楽にも目を配っておこう」とするのは当然のところ。

前にも書いたように、あまり意識しすぎるのも問題とは言え……

 

ジャンル時流に乗るのを切っちまうのと、これまで伸びまくったジャンル世界樹が今ますます爆発する34歳の話 - 残響の足りない部屋

 

しかし、音楽ブログを名乗る以上、実力のあるトップシンガーのヒットソングを無視するのも問題なわけです。そこで気づいたのですが、「自分、星野源は「恋」のサビくらいしか知らないわ……」という情けない事実。自分は何を聞いてきたのか。Vaporwaveやチップチューンばっかり聞いていてどうするというのか。芸能人の結婚話はどうでもよいのですが、さすがに「音楽チェック度、好奇心」が低下しているのはどうかと思う。そこでまずyoutube試聴です。


www.youtube.com


www.youtube.com

この2、3年ばかり、1980~90年代のシティポップの現代的再解釈な曲&作家が増えて、現代の代表的な潮流になったな、と思っておりました。Official髭男dismとか米津玄師とかずっと真夜中でいいのにとか。

そういう潮流はあるのはわかっていましたが、しかしそういえばどのタイミングが、変化の起点・旗手だったのかな、という観点をわたくしすっぽ抜かしておりました。「シーン概観」を基本的なアプローチとする自分にしては珍しい。今のところはシティポップ潮流のいろんな作家性・パターン解釈を見比べるのが面白くて。

しかし考えれば当然の話でした。星野源。奴がいた。現代シティポップ潮流のトップシンガーであり、そもそも前からこういう音を鳴らしていたのが星野源でした。盲点というにはあまりにオーバーグラウンドでメジャー。しかし、そこかー、そこだったかー、という。

別に「流行りものだから聞くもんか」、っていう考えではないのです。しかし「流行りものだから別に今はいいよね。多分良い曲なんでしょう」というサボり心があったのは事実です。

これはもったいないなぁ。前回の記事、XIIXのあたりで「現代R&B、アーバンコンテンポラリーの解釈」を自分は面白がって聞いている、と書きましたが、これこそシティポップ再解釈潮流という大河の源流そのものじゃないですか。

いつしか自分は「別にオリコン上位のメジャーミュージシャンは今すぐに聞かなくてもいいかな」と思うような音楽オタクになっていましたが、もったいない話でございました。「今すぐに」と書きましたが、じゃあいずれ「今(聞くべきタイミング)」って時はやってくるのか?いや来ないだろうな。以前流行った「いつやるの?今でしょ!」っていう箴言はかなり妥当性が高いと(自分は)思っております。

なるほど。なるほどなー。こういう事に気づけてよかった。まだまだ自分は未熟であります。もっと広い視点で音楽を聴かないといけない。

「ヒットしているから●●が薄められている」みたいな価値観は、ひとつの意見にしかすぎない。それはいわば「純粋音楽的【刺さり度】数直線レベル」で、0~100を計っているだけの価値観なのかもしれない。もっと複数の価値観で縦横無尽&3D立体的で視なくてはならない。ひとつの価値観に「鋭角的なロック」があるとして、もうひとつの価値観に「シティポップ」をぶっ刺すだけでも相当広がる。そこから過去の音楽に遡って「音楽数珠繋ぎ」をやってもいいし、さらに地下アングラに潜るのも良い。これは反省材料ですね。あるいは可能性が開けた。

そういうわけで、音楽のさらなる楽しみ方が開けてきたので、ここでようやくやっと星野源氏&新垣結衣さんの両氏の結婚を喜びたい気持ちが出てきました。おめでとうございます。とりあえずまず星野氏の曲を聴きまくります。