残響の足りない部屋

この世界を逆向きに歩く

最近わたしの音の暮らしはこう2(おるたな)

2と書いておるたなと読むのです。

↓(1)2020年9月末の記事

最近わたしの音の暮らしはこう - 残響の足りない部屋

この記事は、日記ブログ管理人が最近聞いている音楽を列挙列記する文章です。それでは1234(ラモーンズ風)

●PEDRO

アイドル「BiSH」のメンバー、アユニ・Dのソロプロジェクト・スリーピースバンドです。

残響(筆者)にとってアイドルって鬼門でして。これまでろくに聞いてこなかったのです。それにはいろんな理由があるんですが、最終的なところ自分にとっては「アイドル歌謡合唱」という音楽性と、「その曲は誰のものなのか?」という作者性の不在、っていう2点が大きい、という結論でした。このへん、あまり語ってこなかったのでちょっと書きます。

そもそも「アイドル歌謡」の歌唱法(アニソン、エロゲソング大いに含む)が苦手なうえ。さらに自分は、ヴォーカル曲の「合唱」というのがそこまで得意でない、というのもありました。サイドメンがコーラスをとるのはOKなんですが、「合唱」とまでいくとちょっと……というところがございます。つまり、苦手なアニソンが合唱、となると、やはりそのサウンドは得意でないわけです。(その上合唱コーラスにコンプレッサーかけるサウンドともなるともう……)

「その曲は誰のものなのか?」というのは、そりゃアイドルの曲はアイドルのものでしょう、っていうのが正論ですが。でも自分はつい「作曲家は誰?」みたいに思ってしまうわけです。しかしその「作曲家は誰?」を突き詰める形でどんどんアイドル曲を聞いていくと、アイドル本人(たち)の個性を半ば無視する形となり、それはそれでアイドルを聞く意味がなくなっていくのでは、という話です。自分も結構、コンポーザーに焦点絞る形の「楽曲派的アプローチ」でアイドルを聞こうとしたんですが、なかなかうまくいかなかったのはこのあたりにあるのかな、と。それでも「推せばいいんだよ、推しなよ」と言われるのは、ひどい「強制された歓喜」だと思いませんか。

そんなこんなで、BiSHという文脈を完全にわからないまま、ギター・田渕ひさ子という文脈でPEDROを聞くわけでした。まず気に入ったのがこの曲です。

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少女の、屈折を経ての素直な感情が、舌ったらずながらもストレートな歌唱とバンドサウンドで伝わってきます。上記でぐだぐだ言ったアイドル性云々じゃなくて、曲としてすっと聞けます。あまりに明け透けですが、都会の空(そら)の空っぽな空気を見上げる心持ちが突き抜けていきます。田渕のギターは完全にいつも通りにこのバンドの音空間を支配しています。よし。そういうわけでここにはオルタナの精神がある。そういう音や精神をちょっと上から「眺める」ように聞いている時点で自分も歳をとったのだな、と思うのもまた事実で。やだねー中年になったら年若い煌めきを「愛おしむ」とか「眺める」みたいな視線につい成りがちだっつうのは。あたかもひとつの小説を読むかのようにして、このアユニ・Dという少女の姿を見ている自分がいます。

PEDROの音楽性はどのように深化していくか? そこに田渕ひさ子のギターがある限り、なんらかの憧憬を保ちながら、心象世界を轟音で鳴らしていくオルタナであることは間違いのないところですが。でもそれを初期ナンバーガールの少女具現化版というオッサンホイホイ図式で語るっていう厭らしさっていったらないですね。そうじゃなく、ツアータイトルであるところの「生活と記憶」っていうアユニ・Dのセンスに期待したいところです。上記「東京」や「生活革命」で歌われているような、都会で独りで生きる少女生活者が視る、都会の詩、生活の詩。そういうのを、バンドサウンド功夫クンフー)を積んでいくことで、強度高く研ぎすまし、深化させていったら、愛すべきバンドとしてPEDROをこれからも大事に聞いていくことが出来ると思うんです。前、ベースマガジンで、アユニ対談企画の一環で、人間椅子鈴木研一とアユニ・Dが対談をしていました「先輩に教わる」みたいな感じの企画で。スズケンの代名詞といったら、極悪で下品(誉め言葉)なピック弾きのベースサウンドですが。

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もちろん田渕ひさ子のノイズギターがこの予告動画イントロの音楽性を完全に支配しているのは言うまでもないですが、アユニ・Dのダウンピッキングによるゴリゴリのベース音、スズケン文脈から聞いてもニッコリとさせられますね。この凶暴さのゴリゴリさ。本日ブログ2回目の更新ですが、無理をしてでもこの記事を仕立てたかったのは、この予告動画の音を皆さんに紹介したかったからなんですよ。あと、PEDROのゴリゴリさ、田渕の鬼ギターといったらこちらもどうぞ。↓

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いやぁーUSオルタナ直系。

 

●ゴー・トゥ・大都会

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ひどい。ひどすぎる歌詞だ。ここまでひどい歌詞はそうそうお目にかかれない。チップチューンというにはあまりにザラついていてLO-FI。どうしようもなくPOPなくせして、陰で淫な世界観。ボカロっぽさをあまり感じさせないボカロ曲ですが、そういうことは途中で忘れてしまうくらい自然な歌声ですが、これが自然っていうのも怖い話です。

たまたま聞いた曲でしたが、異様にハマってしまいました。日ごろこの作曲者はアニメ声ネタコラージュを主に投稿している方みたいで、この曲は珍しいオリジナル曲みたいです。しかし圧倒的なセンスです。異様に人懐っこいフレーズのくせして、「こんなんに迫られてもこっちが困っちゃうよね♪だよ!」と言いたくなるひどさです。そういうもろもろをひっくるめて、「この曲でしか存在しえない世界」がある曲です。けなし気味に聞こえるかもしれませんが、自分はこの曲が本気で大好きです。

 

イワシがつちからはえてくるんだ

イワシがつちからはえてくるんだ (いわしがつちからはえてくるんだ)とは【ピクシブ百科事典】

状況的に言及するのが難しく、また内容的にもとてもシュールで言及するのが難しいんですが、自分はこの曲が、ドット絵も含めて非常に好きです。

 

●メドミア「ラッカンライア」

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最後のサビ前のリズムを縦横無尽に浮遊していくヴォーカル回しが大変好みです。サビの最後に「はーい」を置くポップセンスがたまりません。絵もそんな曲に大変マッチしています。サウンドは高速なボカロチューンですが、ドラムもベースも高速なわりに、どこかなぜか「ゆるやか」な感じを受けます。ミクのボーカルがそうさせているんでしょうが、高速とゆるやかが同時並行で存在しているのが、非常に聞いていてクセになります。

●ヨルシカ ライヴ配信

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優勝! これが芸術の幻想だ! もともとバンドサウンドにピアノやストリングスが絡むn-bunaサウンドですが、やはりこうして生演奏の威力を喰らうと、いやぁたまりませんね。背景が水族館というのが素晴らしすぎる。

 

スピッツの新曲「紫の夜を越えて」はまだ聞き込みが足りないので紹介は今回はせず~(無念)


それからUNISON SQUARE GARDENのライヴツアーDVD「Spring Spring Spring」再現ツアーの予習をしておきたいんですよね。

Revival Tour "Spring Spring Spring" | UNISON SQUARE GARDEN 2021

このライヴツアー当時の楽曲の聞き込みを今一度する、という形で。自分はユニゾンを後追いで聞いてるので、聞き方がバラバラで、「CIDER ROAD」は鬼のように聞きこんでますが、「POPULAS POPULAS」の聞き込みが足りていないというユニゾンファンとして変な状況にあるので。しかしそれはそれとして新譜「Patric Vegee」も相当聞いていますが、それでもまだ聞き込みが足りないという自己判断なのであります。

結局、こういう風に「好きなバンドの聞き込みが足りない」というのが自分自身でわかっちゃってるんですよね。ヨルシカにしたって、n-buna氏のヨルシカ以前のボカロ曲のアルバムを全然聞けていない状況です。聞き込みが足りないとはまさにこのこと。あー忙しい忙しい。

そもそも今めちゃくちゃ忙しいのが、4月末に控えたM3春2021のための新譜レコーディング作業なんです(同人サークル・8TR戦線行進曲名義)。(EP盤を2枚出します。2枚で計8曲) 
それで毎日自分のレコーディングをプレイバックして聞いて、ミックスしてプレイバックして聞いて、仮マスタリングしてプレイバックして聞いて「こんな音じゃねぇ!」とふんがーし、またレコーディングして、ミックスして……を繰り返しております。結構忙しいw

でもそれはそれとして、こうやっていろんな音楽を聞いていたりします。自分は過去に音楽関連で、音楽そのものを大嫌いになっていても全然おかしくない、ひどく嫌な出来事が何個かございました。それでもこうして未だに音楽を愛しているのは、変な話のような、それでもやっぱり奇跡のような……。まあ、とにかくこの音楽愛は、大事にしていって間違いはないものと思っております。ありがたい。

そんなわけですが、あなたの最近の音はどうですか? 自分の音楽の路上(途上)はこんな感じです。