残暑お見舞い申し上げます。
日差しは未だ暑いですが、吹き抜ける風に秋めいたものを感じるようになってまいりました。I can feel nice breeze of autumn. もう少しすれば、あの寂しげで輝かしい秋がやってまいります。
10月末に東京で開催される、音系・メディアミックス同人即売会「M3-2024秋」ですが、サークル8TR戦線行進曲でリアル&webスペースを頂いております。しかし、個人的な事情にてリアルイベントの参加が出来なくなりました。とても、申し訳ないです。この事は、サークル8TRのwebページできちんと書きます。少しお待ちください。
今日のブログ更新は、最近の日記です。外国語趣味の本と、自作まんがと、推し呉服店さんのイベント。
こまきときこ「つれづれ語学日記」
英語、ドイツ語、エスペラント、トキポナなど、多言語学習のある日々の楽しさについてを描くコミックエッセイです。
面白かった! なにせ私は黒田龍之助氏の著作に触れて以降、さまざまな外国語があることを喜び、外国語学習をする日常生活を愛するようになった者です。いつか、この「外国語のある日常の楽しさ」について私もまんがを描けたらなぁ、とも思っていました。かれこれ2年くらい。
そんな中、書店の語学コーナでこの単行本を見つけたのです。一読驚嘆とはこのことです。私が著者こまき氏を「先駆者・先輩」と評するのもおこがましいですが、「外国語のある日常の楽しさ」を丁寧に、優しく、そして品よく描く本が、こうしてここにあることが、嬉しくてしょうがない。外国語学習者(趣味者)として、紹介されるエピソードごとに「そうだ、そうだよ!」と納得しきりです。
「無理せず、楽しく」というのが本書で提示される最大のモットーです。英語などを学ぶことを苦行としない。外国語学習は結局暗記って側面があります。それは確かだ。しかし、覚えられなかった=おまえはダメだ!式のマインドセットで外国語学習に臨むのは、かなりハードモード。その挙句に英語をはじめとした外国語を嫌いになってしまう人も多いわけです。
そんな「苦行の果ての挫折」から距離をとる。外国語があり、それに触れることの喜び……その小さな「ことばの喜び」をたくさん集めていく。そうして生活が豊かになっていく。外国語を好きになる。
私は前にこのブログで、そんな外国語のある喜びを「異国情緒」と呼んだことがあります。その楽しさと嬉しさは、間違っていないんだよ、と本書に励まされるような気持ちになっています。
そして本書の励ましは、「よっしゃ私も外国語趣味の漫画を描くか!」と意気軒昂し、次の作品(新作まんが)になりました。
こちら「外国語であそぼ」です。
語学ギャグまんがです! これから不定期に描いていきたいと思っています。詳しくは上記ホームページにて。
(このまんがの世界観は、私が今までやっているレッズ・エララ神話体系の世界観とは関係がありません)
済東鉄腸「千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話」
こちらも「外国語学習の楽しさ」を綴る、愛と熱たっぷりの本です。熱い…著者済東氏のルーマニア語、ルーマニア映画、ルーマニア文学/文壇(文芸シーン)、ルーマニア人の友や師匠--「ルーマニア文化」への愛が、熱すぎる! 今日読み終わって、すぐにファンファーレ・チョカルリアやタラフ・ドゥ・ハイドゥークスといったルーマニア民族音楽のアルバムをかけております。
前からこの本、絶対面白いだろうと思っておりました。そして読んで「もっと早く読んどきゃよかった!」と思いましたw
著者済東氏の抱える鬱屈・屈託から本書は始まります。そんな中ある日ルーマニア映画に触れ、そこからあれよあれよという間にルーマニア文化にハマりまくっていく姿、その突進力!行動力!
ところで実は最近私、ルーマニア人の方と仕事でちょっとお会いしたのですね。会話はお互い英語でしたが、そこでちょこっとだけ、以前少しだけ知っていたルーマニア語を挟んでみたのです(東欧諸語をざーっと知る過程で雑学的に)。挟んだといっても「こんにちは(Buna ziua ブナ・ズィウァ)」と、ちょっとお疲れみたいだったので「お元気ですか?(Ce mai faceţi? チェ・マイ・ファチェツィ?)」だけでした。そしたら相手の方は喜んでくださって、
相手「おー、ルーマニア語じゃないですか!(英語)大丈夫です、有難うございます(ここだけルーマニア語)。何で知ってるんですか?(英語)」
残響「お会いする前に、ちょこっとだけ学びまして(英語)」
相手「インターネットで?」
残響「HAHAHA、はい(YES)」
そういえばこの方とお話した時、私、ルーマニア音楽についてなぜか頭から抜けていたのです。話のタネとして出せばよかった、と後になって気づくの巻。近々またお会いするので、今度は音楽話をしてみましょう。
閑話休題…でもないですが。こんな風にルーマニア語で相手の方が喜んでくださったのはよかったな、と思います。
ほんと…こういう些細なことからなんですよね、外国語のある生活の喜び、っていうのは。
未知の言語文化世界に対する興味とリスペクト。たまたま知らない言語文化に触れた時、それを「チャンス!」と捉えるのが外国語趣味者です。済東氏が怒涛の如くルーマニア語にハマっていった勢いも、根本はこういうところだと思います。本書はまさに、そういった様々なルーマニア文化やルーマニア人の方々との熱いエピソードが満載です。冒頭の鬱屈とした屈託が、いつの間にか愛ある生活へと変化していくのが素晴らしいです。その一方で、済東氏がルーマニア語で小説作品を書くようになるのですが、小説作品の主題は、済東氏がかつて抱えてきた鬱屈、屈託、社会への違和感、反骨精神、怒り、というものです。
人生というのはどう繋がるかわからない。もちろん氏だって、抱え続けてきた鬱屈・屈託を肯定なんてしてやいません。それでも、氏の抱いてきた闇をルーマニア語に託し「日系ルーマニア語文芸」として昇華していかんとするこの熱すぎる熱こそが、まさに文学といわずして何というのでしょう。
笹井呉服店「2024 秋の大きもの市」
春のきもの市紹介記事
modernclothes24music.hatenablog.com
去年の秋の大きもの市紹介記事
modernclothes24music.hatenablog.com
さて、本日9/7(土)~9/9(月)まで、岡山県井原市商店街の笹井呉服店さんにて、秋の大きもの市が開催されております。
推し呉服店のイベントを今までこうしてご紹介してきましたが、今回間に合いませんでしたごめんなさい!ひとえに残響(筆者)の怠慢です。イベント当日に記事をupするという始末です。
今回の企画は以下の通りです。
この和装の絢爛豪華をご覧になっていただきたい!
また、今年もお手入れキャンペーンを行っていらっしゃいます。素晴らしい!このブログでは物品のメンテナンスの重要性について何度も書いております。笹井呉服店さんの方も、やはりメンテナンスに重きを置いていらっしゃって。「趣味のきものと帯」のある生活、というのはそういうことですよ。愛とはメンテナンスのことなのです(断言)。黒田龍之助氏も千野栄一氏も清涼院流水氏も、延々と、永遠と続く外国語学習生活では、言語メンテナンス…復習の重要性を挙げています。言葉の忘却に抗う術として、そして外国語力を上げる術として。メンテナンスなき趣味は、真に軽薄である、と断言してしまいましょう。…うっ!(自らを省みて切り裂かれるような反省を覚ゆ)
岡山のあたりにお住まいの方々で、和装ーー日本の伝統文化にご興味のある方は、ぜひ秋の大きもの市、チェックしていただけると嬉しく思います。着物の新作発表、着物のメンテナンス。この循環のある生活を愛し続けることが文化であり趣味でございます。
そんなこんなで、今日の日記の話題は外国語趣味と、推し呉服店さんでした。
ダイエットも継続しております。体重は減ってはおりませんが(96kg)、まずはこの酷暑の夏を、体調総崩れもせずに越したことを喜びましょう。
そうそう、かかりつけの病院で採血検査もしたのでした。結果は、中性脂肪がヤバいですが、それ以外はまぁまだ大丈夫…主治医曰く「まだ引き返せます」とのことでしたので、ええ、頑張ります。はい。糖尿病とか痛風とか怖いなぁ。