残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

過去に作った詩

この詩に関しては7月31日分の更新をご覧下さい。

○崩壊していく塔

「塔が、塔が倒れる!」
拡声器からの声はノイズが混ざっています。
落下する部屋の中に居ます。
あと少しで地に打ち付けられるのか、
海へと突き刺さるのか、
ここにいてはよくわかりません。
石の壁や本棚が子供のように暴れています。
窓の外は薄暗く、この塔も薄暗く。
私は自由です。
いつだって逃げられるし、
いつだって終わらせられる。
破壊の連続の中、
私はスピード感を感じ、
混迷の中で、
私は生きているらしく。