残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

静かな夜(日記9日目)

●また日付変更してからの日記
 

 ブログの日付上は「毎日」になってないと思うが、まあ一応「ブログ更新を一日のうちに組み込んでる」日々の流れとしては、「毎日更新」になってる。これもまた、こうして更新していくことが「当たり前」の日常になっていくのかなぁ、とも思う。驚きもなくなっていくのだろうか。

 「そういうものだ」と知りつつも、けど些細なことに驚くのも細やかに人生を送るということだろう。もちろん、些細なことに驚く人生は、些細なことに地獄を見いだす人生でもあるが……。

 

●静かな夜

 今日は、なんだか静かな夜だ(午前1時50分)。とくに今即座にやらなけれればならないこと、というのはない。もちろん、目が覚めれば一日のやること、というのがやってくる。でも、それはいまじゃない。
 また、将来の目標に対する「仕込み」のために、やらなければならないタスクというのもある。今やる、というのもひとつの方法ではある。でも、いまはこの静かな夜を味わっていてもよい、と思う。今すぐやらなければいけないものじゃない。
 風の音が聞こえる。水がそよいでいるのが聞こえる。たまにそれらの上にそっと音楽をかぶせる。大音量のハードロックではなくて、少し小さめの音量で古い古い昔の歌をかける。悪くない感じだ、と思う。


 例によって(こういう時、人は昔のことをよく思い返す)、ちょっと昔のことを思い出す。あのときああしていればよかったのかな、とか。あるいはそんな「たられば」解決策ではなくて、あの時から今に至るまでの、継続している感情の「感じ」「雰囲気」みたいなものを思う。うまくそれは言葉に出来ない。……それを上手く言葉にしておかないと、いつかふっと消え去ってしまう、のかもしれない。人生は奔流だからね。でも、それでも、上手く言葉に出来ない。


 どーすれば、と思う。確か村上春樹は、こういう記憶を「頭のキャビネットに入れておく」と言う。実際にノートに記録メモではなく、頭の中で、記憶(の概念・想念)にラベルというか簡単なタグをつけて、脳内キャビネット(悪魔的に物凄い大きさ・量で、配列をしている倉庫)に放り込む。そして、小説を書くときに、そういう「最低限のタグ」を頼りに、膨大なキャビネットから自由自在に記憶を「ひょいひょい」と引き出してくる、らしい。記憶の情報ではなく、記憶の「感じ」を。慣れれば「ひょいひょい」が可能らしい。


 自分は、この数年(もう6,7年にはなる)、アナログノートだったり、Pomeraを使ったワープロだったりで、「簡易日誌」のようなものを書いてる。それは文章にはあんまりなってなくて、ただの記録と思考メモの羅列であって、人には絶対見せられるものではない。身体的にも心理的にも汚いことだって書いてるから、自分が死ぬ前には焼き捨てておかねばならない。しかし、ともかくそんなものを書いている。その理由のひとつには、「忘却するのが怖い」っていうのがあった。面白い着想とか、大切な記憶とかが、消え失せて無になってしまうのが怖い、と。
 でも、そうやってノートにメモるせいで、頭をよく働かせて、思考の庭を耕してなかったかもしれない。「記憶」と「記録」、というのがあまりうまく連関してなかったというか。「記憶」を頭の中にひょいと取り込んで、やたらめったら自分を責めて、やがて忘れる……みたいなことをしていたかもしんない。それは自己肯定からずいぶんと離れたことだよな……

 

 ……というようなことを、つらつらと夜、考える。静かの中で。


 ここに、他人というのはいない。以上の思考を語り合う他人はいない。ただ独り、己のみで考える。孤独ってやつである。でも、寂しくはない。いや、例えぽつねんとした寂しげな感覚であっても、それで良い。……と心から思っているし、その味わいを味わってもいる。少なくとも「こんなのイヤだ」の感覚はない。こういう時間を一日のうち、どこかでとっていないと、自分は発狂してしまう。あるいは魂が死ぬ。(もっとも、こういう時間をとると得もしれぬ不安に襲われる、という類の人がいるのも知ってはいるが)
 
 もう少しだけ味わってから、寝ようと思う。
 いつのまにか音楽(古いR&Bを流していた)は消えている。再び、水と風の流れる音が聞こえる。うまくそれを文字で再現は出来ない。「そよこごこ……」あたりでしか上手く表せられない。でも、もっと聞くべきは、まだどこか凍っている自分の心の音なんだろうな、とも思う。……いや、これは危険な考えだな。「心の音、声、をそのまま聞くことはかなり危険」だ。今、直感でそう思った。むしろ、こういう外界(水の音、風の音)を「通して」自分の心の音を聞いた方が、ずっと健康的だ、と思う。確証はないけど、直感として。

 

●メモ


・今日の日記は個人的には意味のあるものですが、どう見えるでしょうか。他の人からは
・寒い。よく寝落ちしてしまう。寒い。
・なんとか今日のドタバターgodbusyーが終わって、明日は平常に戻る。
つよきす3学期も進めよう。つよきす(無印)については、かなり把握したとは思う……が、細部の把握の詰めが、自分でもまだ甘い、と自己認識している。それでも、まず概観を語れるだけはある。
・でももう師走なんだなぁ、と。この特有のドタバタと静かさが
・お歳暮の準備をしなければ。
・またHP百合機械のアナウンスのことを忘れた