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残響の足りない部屋

同人DTMとか模型庭園とかエロゲとかの日記

ポップソングとギターノイズの融合

最近のバンド聞いてて、ギターがすごい「ノイズ」って感じになったと思いませんか?
こんな感じに
メタルとかならまだ「ギュイイイイイイイン」って感じなんですけど、オルタナ……たとえば外国のバンドの影響はなはだしい国産バンドなんか、ギターの音が変に聞こえることないですか?
 
それは、90s以降、エフェクターを多用するようになったからなんです。
ギターの単純な「ぎゅいいいいいい」な音だけでは飽き足らず、画家がさまざまな色を使いたがるような感じで、ギターで「ギターでない音」を積極的にかましたがるようになったのです。最近のギタリストは。
 
その戦犯は……やっぱジョン・フルシアンテかな(もとレッチリ
 
でも、音楽の歴史を振り返ると、このエフェクター多用、音色の豊富さ(ノイズ傾向)には、先達というか、キーポイントとなったバンドがいるのです。
 
今回は、その「ギターの音を変えまくったバンド」と称して、三つのバンドを紹介します。
この「変えた」というのは、すなわち、ギターロックソングに「ノイズ」を持ち込んだ、というものです。
このノイズがあってからこそ、その後の音楽の幅が広がったのです。
 
 

ソニック・ユース

 


Sonic Youth - Sugar Kane ( Live - Jools Holland ...

こいつらはね……一言でいえば、アングラの帝王です。
独特の洗練された、疾走感あふれるソング・ライティングに、ためらいなく前衛的な要素をぶちこんできます。主にノイズ。
 
しかし……こいつらのノイズが、世界を変えたのです。
カート・コバーン……ニルヴァーナも、「いつかソニック・ユースみたいなバンドになりたい」って言ってましたしね。実際、彼のノイズには、ソニック・ユースの影響が大きいです。
 
80sから活動を開始し、とにかく「既存のロック」が硬直化してる中、ノイズと音響を武器にして、それまでにない音世界を切り開いていったのです。
 
こいつらのいいところは、最初からノイズをぶちかますのではなく、完成度の高い、どことなく虚無感をもった疾走チューンを最初に提示して、そっからノイズ……ハウリングノイズでかっこよく暴虐の限りをつくすのです。
 
 

ダイナソーJr.

前述のソニック・ユースの中心人物、サーストン・ムーアをして、「古典的ソングライティングと轟音の融合」と評されたバンドです。
とはいうものの、ソニック・ユースの後輩的な位置じゃないです。もはや。
ギタリストにしてソングライターにしてvoのJ・マスキスは、非常にだるい感じで歌うのですが、それと反比例して、ものすごい轟音でセンチメンタルで、悲哀をもちながら、つんざくようなノイズ・リード・ギターを縦横無尽に弾きまくるのです。
 
かっこいい……まさにギター・ヒーロー。
Jはまた、エフェクター・マニアとして名をはせていて、自分の理想の轟音(ノイズ)のために、さまざまなエフェクター(とくに「ビッグ・マフ」と呼ばれる、地響きのするがごとくの歪みエフェクター(ファズ)を数十個もコレクションしているほど)を探求し、それを自分のシステムに組み込む。まさに音の求道者。
 
だるい歌、といいましたが、これはこれで、リスナーが年を重ねると、非常にしみるのです。自分が弱いということを、率直にみとめ、そこから猛烈なギターでもって、飛翔する……何分も、何分も、終わることなくギターをかき鳴らす……それがJなのです。
 
 

ピクシーズ

 
さあ、わたしが一番好きなバンドについて語りましょうか。
 
ピクシーズというバンドは、非常に不思議なバンドです。
すっごいポップなソングライティングをしながら、その実、歌唱は狂気、歌詞も狂気、途中、要を得たギターワークも、轟音。
 
ポップと轟音を、これ以上ない形で融合させたバンドとして、先のカート・コバーンニルヴァーナは、最大限のリスペクトをしていました。
バンドとしての立ち居地が、ソニックスたりたい、と思っていたら、曲のありかたはピクシーズたりたい、という感じかな。
 
で、ピクシーズなんですが……
前二者は、アーティストとして、日常の中から音をつむぎだす、という、いわば健全なミュージシャンシップの中に生きているんですが、ピクシーズは違う。
 
はっきりいって、なんかおかしな世界に生きている
J・マスキスも「何を考えてるかわからない」といわれますが、ピクシーズも「何を考えてるかわからない」です。
 
自分は、このバンドのことについて「もうすでにやばいことが起こってしまったんだけど、それを半ば放置している」かのような世界観を、常に抱いています。
歌詞もですが、サウンドのどことない狂気が。
 
ノイズパートは、前二者に比べて少ないのですが、しかしこいつらがノイズをまきちらすことになったら、その「何考えてるかわからない」感じで、ぎゅぎゅーキキキピピルピーピーギーガガガー!と撒き散らします。「VAMOS」という曲です。
しかもそれは……黄金のメロディのあとに、インプロヴィゼーションの形でもってきます。ほぼアドリブ。
 
 
それが……かっこいい。
そこにおいて、彼らは、自由を手にします。
疾走する、端的なリズム。リーダーのブラック・フランシスはアコギで淡々とリズムを刻む。
そこに乗せて、ジョーイ・サンチャゴのギターが、わけのわからない、ほぼインダストリアルな異音を放ちます。もはやノコギリ。チェーンソー。
 
もはや言葉にならない。
これは「衝動」でもなければ「暴走」でもない。
「狂気」です。
 
 
…………………………
以上、「90sオルタナ」を通して、ポップとノイズ、について概略してみました。
もちろん、このカテゴリの中には、もっともっとさまざまなバンドがいるのですが、代表的なとこをさらっとあげてみました。
 
俺が愛してやまないノイズはこいつらだけじゃない! もっとマイブラとかモグワイとか語ってくれ! というご意見がありましたら、コメント欄か、twitter(@modernclothes24)で突っ込んでみてくださいね。
 
ポップと、ノイズは、相反するものではありません。
要を得たノイズ……アレンジの中にしっかり入って、そこにおいて爆発するノイズは、すっげええええええええ、格好いいのです。