残響の足りない部屋

もっと多く!かつ細やかに!世界にジョークを見出すのだ

過去に作った詩

この詩に関しては7月31日分の更新をご覧下さい。

○遠浅

透明な海、骨でさえ宝石になる遠浅
今日も海はゆらゆらと揺れている
今日もあちらこちらに海草や珊瑚の色が
昨日も明日も静かな風が
この空間にはあるのだ
潮の音が聞こえてくる
この弱々しい音が海の音だ
巨大な水塊のたゆたう姿だ
それなのに今、空を爆撃機が行く
赤と黒の大きな機体がわめきちらす鈍重な音と
この海の音とが、どうして調和しよう
どうして、もっときれいに空を飛ばないんだろう
おろかな生き物のようにじゅうたん爆撃をするあれ
どうしてそんなことになってしまうんだろう
それも、結局は戦争だからだ