取扱説明書(2020/04/01更新)

【2020/04/01現在】 

(この記事は常にトップに来ます)

当日記weblogは、テキストサイト「アナログホームページ」の別館です。

管理人・筆者は、インターネット上で残響と名乗っていたり、創作同人サークル:8TR戦線行進曲で残田響一と名乗っていたり、ザンキョさんと呼ばれていたり、zkだったり、SNSで@modernclothes24だった者です。

・2020/4/1現在、ネット活動を大幅に控えめにしています。詳しくは下記記事
私信連絡&近況テンション用(4/1 水曜) - 残響の足りない部屋

 

※2019年末のtwtterアカウントの消去についてはこちら(個人サイトへ移動)↓

www.redselrla.com

 

このブログは、基本、静的HTMLで構築している、テキストサイトの更新ログ張り付けの場として使っています。スマホ対応(レスポンシブ対応)、というのが大きな理由です。ホームページの感想や、管理人に対するご意見などは、このブログのコメント欄にお寄せください(どの記事の欄でも結構です)

↓ホームページ(2020/2/29~)

redselrla.com

・知己な方に対する私信としても、このweblogを使っております。

   「fav」カテゴリは、読んだインターネット記事、ついったーツイートに対する、感想文です。

 

 

エロゲー批評空間」内の自分のページ(プレイ作品ほぼ一覧)

erogamescape.dyndns.org

 

scrapbox・私的 世界音楽旅行 地図辞書

scrapbox.io

私信連絡&近況テンション用(4/1 水曜)

3月23日、リアル仕事の大ポカミスにより、一気に不肖残響パニックに。混乱鎮静後、テンションがダダ下がりです。体調も悪くなりました。

なので、ネット活動(ホームページ更新、創作発表、同人私家通販ページ整備)を、安全のため、しばし控えます(沈没)

テンションと体調が戻るまで、残響の調子を、この記事に書き残します。ついったーがあれば、それですんだ話なんですがね(苦笑) また、各位への連絡もこちらで。残響に何か伝えたいことがあれば、この記事コメントに書き込んで頂ければ、やりやすいのではないか、と愚考します

 

●3/24火曜~3/25水曜

twitter小説を久々に更新しました。ちゃんと話を纏められてよかったです。

togetter.com

明日26木曜は、休日外出して、ショッピングにでもしゃれこみたいと思っています。

そして来週月曜→火曜で、ソロキャンプに行ってまいります。さがさないでくd(ry

毎日仕事は続きます。あのミスやらかしも過去になっていきます。しかし、注意力の欠如のままでは、またやらかしてしまいます。変えないといけません。

もうひとつ怖いのが、鬱屈心情が、反転してアッパーテンションになってしまうことです。丁寧にまいりましょう。 

●3/30月曜→3/31火

予定通り、キャンプに行ってきます。荷物の用意も出来ました。天気は、雨になるのは無いようですが、急に寒さが強くなりました。特に夜更けから朝にかけて冷え込みます。まあ今回のキャンプ場は、自宅(山奥)からわりに近い場所なので、危険性は無いようにはしています。「寒くてイカン!」だったら、さらなる次回キャンプの最改善点にします。

キャンプと表面上は関係ありませんが、いま(午前4時)、すごく早い朝食(ほぼ夜食)をすべく、冷凍ピラフをレンジにかけました。そして皿を出すとき、手元がすべって、床にピラフをオール完全エヴリシングブチマけました。大変へこんでおります。ですがキャンプ的には、真に危険視すべきは、この「注意力の不足」です。同じような勢いで、刃物で手を切ったりしそう。火の取り扱いも。テンションを上向きにするキャンプですが、わざわざ危険になる必要はありませんから。アッパーも怖いですが、不注意怪我も怖い。少なくとも、ピラフはしんだ。

 

●4/1(水)NEW

キャンプより、無事帰宅しました。とても静かに楽しかったです。自分自身との対話をしてまいりました。野営中、ご返信が遅れてすいませんでした。これからレスを行ってまいります。

・帰宅し、部屋に戻ったら、花粉症が酷くなりました。へ、部屋にこんなに埃&花粉が溜まっていたというのか……!

・アナログホームページ(本家サイト)更新しました。ほとんどtopページの帰宅報告と、誤字訂正だけですが。

redselrla.com

●各位へのご連絡(3/30)

・カナリヤさん、またも非常に丁寧なコメント、ありがとうございました。この音楽話題のやりとりこそ、自分が愛していたインターネットです

・カナリヤさん、この記事への励ましメッセージ、ありがとうございました。正式なレスは、帰宅してからにさせてください、すみません。

・feeさん、連絡お待たせしております。慎重にテンション回復に努めております当方ですので、しばしすみません。

わたくしの音楽人生の最初の4,5年に起こったこと(基本的音楽観の確立の昔話)

●最初に自分で買ったアルバムはmove「OPERATION OVERLOAD 7」

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深夜放送でmoveの「Gamble Ramble」のPVを偶然見ました。なんつーカッコのよろしい連中だ、と衝撃が走る。受験があったので「趣味のもの購入禁止令」が出ていたので、即座にCDが買えず、1カ月ばかり悶々と我慢し勉強。晴れて合格し、即座にCDを買う。「暗記するほど聞き込んだ」とは常套句ですが、これに関しては本当に暗記した。

 

●鍵ゲーとMy Little Lover「Hello,again」

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まあそりゃそうだわな、って感じでオタクになる。そしてなんとなくマイラバを聞き出す。これがあまりにKeyの「Kanon」と相性が良すぎた。特に白いカイトとハローアゲインの親和性が強烈すぎた。「音楽は情景だよ兄貴」と悟る。以降、音楽を聴く一番の楽しみが「脳内情景展開」になる。多分ここで、音質重視派にいくルートが消えた。

ユーロビートとトランス、美メロと打ち込み

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もちろんmoveの流れで。ちなみに、トランス(とくにエピック系ハウス)に関しては当時のkeyのスタッフ日記での麻枝准の音楽紹介記事も影響を受けている。、だーまえは、あの当時のサイバートランス勃興期における、エイベックスが海外トランスシーンの情勢をリアルタイムで紹介する仕事を、誠実に高く評価していた。これって結構すごくないですか。

今思うに、音楽における自分のツボ、「美メロのリフで疾走」はここで刻印されたようだ。

スピッツでバンドサウンドを知る

そんな「ヴェルファーレに行けない、一度もクラブに行ったことがないクラブ系地方学生」が、なぜかスピッツはスルっと聞けていた。ある時、「空の飛び方」収録の「ラズベリー」を聞いていて、ノリノリな低音が好みだな、と思った。その時「ベース」という楽器(の意味)を知った。バンドメン・田村の存在を知った。ロックバンド、という構成を知った。つまり、楽曲の成り立ち、というものを知った。

上海アリス幻樂団が自分の人生を根こそぎ変えてしまった

 

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忘れもしない。MIDI着メロばっかり聞いていたころ、他と明らかに違う曲があった。すぐさま公式ホムペに行って「明治17年の上海アリス」「上海紅茶館 ~Chinese tea.」を聞いた。幻想が、脳内で爆発した。東方紅魔郷をプレイした。「亡き王女の為のセプテット」でジャズと、アドリブを知った。エンディングで「紅桜 ~Eastern dream...」の美メロに震えた。そして1stアルバム「蓬莱人形」をオークションで破格の値段で落とし(妖々夢が出たばっかりで再発がなかなか見込めなかった頃でした)、以来、このアルバムが自分の人生の1番に、15年以上経った今でもいまだに君臨している。全曲暗記なんて当然である。いまだにトラック1「蓬莱伝説」の静かなイントロを聞くだけで泣く。ということで今から一緒に極東幻想の風景に泣きましょう。

 

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ASIAN KUNG-FU GENERATIONでロックに入門し、スピッツを聞きなおす

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「これ以上オタクオタクしていても、なんか先はないような気がする」と思い、オタク関連から手を引く。そして、なんとなくロックというものを聞いてみたくなった。アジカンの「ループ&ループ」の奇妙な浮遊感がかなり好みだった。そして「ロック」という文脈でスピッツを聞きなおす。どうやら「ギターが歪んでいる」ということは、ロックの命だと認識するようになる。

 

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Number Girlからオルタナティヴロックに入門

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アジカンが影響を受けているから、ということで、「School Girl Distortional Addict」を聞く。酷い音、ノイズだらけ、爆裂する演奏が上手いとは思えない。ボーカルは歌っているというより叫んでいる。ギターソロはただの電気ノイズ。暴虐。荒々しい。……だけど、「ここには何かがある。これはただ捨てていいものではない。ここに自分の可能性があるかもしれないんだ」となぜか直感的に思い、何度も聞き返す。やがて、向井の目玉が切り取った、透き通った世界であるとか、早朝のインマイヘッドなOMOIDEであるとか、冷凍都市とかが、自分のなかで「わかる」。そうしてオルタナに入っていった。

●USグランジ/オルタナ、NYパンク、シューゲイザー

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 ニルヴァーナを聞いた。そこからソニック・ユースを聞いた。そこからさらにパティ・スミステレヴィジョンを知った。アリス・イン・チェインズを聞きなおした。ナイン・インチ・ネイルズを聞いて、初めて英語の詞を自分の手で訳したいと思った。少年ナイフからラモーンズを知った。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインを知った。そして、「こういうオルタナな連中がいるなら、多分、メロディアスとポップさと轟音を兼ね備えたバンドがいるだろう」と、「理想のオルタナバンド」を勝手に想定するようになっていった。そして見つけた。この世に居た理想のオルタナ。その連中の名はピクシーズと言った。

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村上春樹和田誠のコンピレーション「ポートレイト・イン・ジャズ」を聞いて、ジャズを聴く。最初まったくジャズがわからんかった。

村上春樹を読んでいた。特にエッセイばっかり。あの人はジャズのことをよく書いていた。古いロックやレッチリのことも書いていたけど。随分熱心にジャズのことを書いていた。ちなみに、同時期に土屋賢二のエッセイも読んでいて、この人もずいぶん熱心にジャズについて書いていた。そして、上海アリス幻樂団のルーツは、まぎれもなくジャズだった。

自分は、この音楽--「ジャズ」を、知らなければいけない気がする。ということで、村上・和田コンピを聞いてみる。何がなんだかわけがわからない。メロディがない。リズム感覚がロックと違う。アドリブの意味がわからない。音が古すぎる。

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スタン・ゲッツの「move」だけは、なんか上海アリス幻樂団に通じてるような気がしてよかった。しかしよくわからない音楽だ。でも、ナンバーガールの時、「頑張って聞いて、確かに音楽世界観が深まり広がった。価値観が更新された」経験があったから、多分ジャズでもそれが起こるはずだ、と思い、頑張って聞く。そのうち、なんとなくリー・コニッツのクールジャズ系のアドリブを聞く。確かサックスとギターとのデュオと言う、ジャズの中でも激シブな音源だった。でも、その時、唐突にジャズが「わかった」。アドリブが「魂の自由」を表現しているんだ、ってわかった。リズムは横ユレのスウィング(しなけりゃ意味ないね!)、音質の悪さの中にはジャズメンの本気の息吹が眠っていると知るからこそ、音質を突き抜けて耳を澄ませて音楽の本質を聞くように努めねばダメなんだと知る(明らかに音質重視派の対極)

 

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(音質の悪さとジャズ史上最高の天才が同居している例)

●(ジャズと同時期)the Clashをなんとなく聞いてみる。そこからワールドミュージックに射程を伸ばす

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「なんだこの古臭いロックは」とクラッシュを聞く。でも頑張って「ロンドン・コーリング」と「サンディニスタ!」を聞いて、そのうち唐突に、ジョー・ストラマーに対する親愛が止まらなくなる。こいつは弱者を絶対に裏切らないぞ!と思った。

そんな奴ら、クラッシュは、音楽マニアの集まりだった。あいつらは妙にいろんな音楽を聴いてるらしい。ということで、クラッシュの作品を遡る(いわゆる「ロンドン・パンク」の代名詞の時期)とともに、レゲエ、ダブ、カリプソ、スカ、古典ロックンロール、英国トラッド/ケルト、と野放図に、世界中の音楽に手を出していく。

●以降、ジャズ、パンク/オルタナ、ワールド系、が三本柱となる。

 もうこのあたりで、自分はいつしか「全世界・全時代・全ジャンルの音楽を聴こう」と心に決めるようになる。新しい音楽や、古い音楽を聴いて、もしそこに「違和感」があるのなら、そこにこそ音楽鉱脈、可能性金脈はあるのだ!と悟るようになる。この文章だけで、その金脈を掘りあてたことは何回も書きました。

ちなみに、オタク系のものから一時期離れ、自分のオタク関連ではブランクがあるのですが、ジャズを十分に自分に染み渡らせたあたりで、上海アリス幻樂団の音楽は、見事に自分の中で復活しました。「風神少女」一発で。

それからクラシックを聴いたり(特に、精神の病みが進んでいた頃、室内楽は自分のこころを癒してくれました)、ゲーム音楽を掘ってみたり。

その一方で、なかなか「打ち込み音楽」には戻れませんでした。「ユーロビートやトランスなんて……」みたいに、黒歴史になっていたのは事実です。アニソンもこのあたりで聞けなくなっていました。まあこれだけ「ロック、ジャズ、ワールド」にズブズブだったら、それもそうか、と今になってみれば思います。ただ、もし「ユーロビートやトランス、ゲーム音楽」をそのまま掘っていれば、「打ち込み音楽」をもっともっと掘っていって、その後違った音楽観を構築していたかもしれま……いや、これはわからない。ロックに進んだからこそ、「dig(掘る)」という音楽趣味に芽生えたのですから。

ともかく、この時期……大学生半ばのころには、モダンジャズ(特にビ・バップとハード・バップ)、オルタナロック(ロンドンパンクよりもNYパンク。ノイズ志向、ポエトリーリーディングにも手を伸ばす)、ワールドミュージック(奈良のジャンゴレコードで世界中のCDを漁る日々。ほぼ毎週通い詰めてた)、という音楽史観になっていました。

……ふと思うのですが、すげぇ厄介な音楽趣味をこじらせた大学生ですネ、コレ(笑)。そこまで凝り固まらなくても、と思うのですが。とくにワールド系に関しては「純正主義」になってる面もあって。この当時からチーフタンズだアルタンだムジカーシュだ、って言っていました。大学で小泉文夫サウンドライブラリーを聞きこむっていうね。

でも、それもそれで非常に楽しかったのです。多分、あの当時に戻っても、同じことをするでしょう。自分は。本当に、音楽を骨身にまで染み渡らせていました。そんな時期が自分の人生の「青春」だった、ってことを、今頃になって(34歳)、ようやく解ったりするのです。

今も、まだ音楽の旅の途上です。聞こえているでしょうか、あの日の自分。今もまだまだ、音楽には飽きていませんよ……。

音楽の旅の路上にて ーー最近聞いている音楽、カナリヤさんへのお返事その2

※この記事は、以下の記事

modernclothes24music.hatenablog.com

の、コメント欄からの発展・続きです。

 

カナリヤさんへ


心よりのコメント、どうもありがとうございました。本来、この記事内容は、コメント欄ですべきものなのですが、こちらも返信に即して、ご紹介したい音源が結構ありまして、それはコメント欄よりも、はてなブログ本文の方が機能的に(とくに音源張り付けで)都合が良いのですね。なので、こちらの記事にて失礼させて頂くことを、まずお許しください。

 

明治時代の日本に、国木田独歩という小説家がいました。自然主義(明治時代のリアリズム文学)を志向していた真面目な作家ですが、自然主義の作家の中で独歩だけは「時折空中に舞い上がっている」と芥川 "Loser on the Real lifetime-edge"龍之介が評していました。

www.aozora.gr.jp


独歩の小説の地味な短編のなかに、「牛肉と馬鈴薯」という作品があります。
小説は、人生論を戦わせる論者どものバトルな内容で、主に「牛肉派(現実派)」と「馬鈴薯派(理想派)」に分かれて議論をしあいます。そこで、最後に出てきたある人は、「僕はそのどちらでもなく、ちょっと不思議な願いを持っている」と話し出します。その願いとは、「僕はただ、びっくりしたい」のだ、という話です。事実や真実や秘密を知りたいのではない。死とか生とか宇宙とか音楽、それ自体にただ「びっくり」したい。という願いなのです。死に到る理屈、病理学を解明したいのではない。死ぬっちゅうその事実自体にびっくりしたい。
牛肉派も馬鈴薯派も、この「びっくり」派の男の発言に、非常に微妙な反応というか、「なんだそれ」みたいな反応しかしませんでした。だいたいこういう内容です。

カナリヤさんの「感銘を受けたい」というお言葉で思い出したのが、上の「びっくり」のお話です。そして、自分が音楽の旅に出るというのも、さらに分解するというか、真理を言えば、「新しい音楽にびっくりしたい、聞き惚れたい」というものです。だって、新しい曲に惚れたら、新しい音楽家の作品に惚れるかもしれないじゃないですか!(当たり前) 新しく惚れたバンドには、さらなる名曲があるかもしれないじゃないですか!(当たり前)


そう、当たり前といえば、当たり前。しかしこれは音楽人生をかける価値のある定理です。旅する己の人生を諦めなくて済む理由です。これだけで、我々は自分を破壊しなくても良い理由を拵える事が出来る。だからこれは陳腐と言えるはずがない。

「影響」ということでいえば、自分はカナリヤさんがオルタナであってよかったと思いますし、今もオルタナ道を歩まれているカナリヤさんの佇まいが、実に自分の緩んだ心と身体をキックし、襟を正してくれます。その存在感の自分の中の量と質は、変なたとえですが、気骨ある音楽雑誌のバックナンバー数年分と同じだと思っています。例えば、カナリヤさんはここでpillows、ART-SCHOOL、ユニゾンの3バンドから得た影響を端的に述べられています。それはカナリヤさんの私的な心象風景ですが、自分から見たら、「納得のいく人生」の重みをそこに見ます。

思えば自分はどうして「全世界全時代全ジャンルの音楽を聴こう」と大学時代に心を決めたのかは、実はいまだによく覚えていません。ただ確かなのは、その時にスピッツナンバーガールやZAZENを聞いて、このバンドメンバーたちは凄かったぞということ。ジャズを聴きはじめて、「魂の親友」「自由精神」どもはここにいたのか、と発見したこと。the Clashを聞いて、全世界の音楽はどうやら深く広いらしいぞ、と気づきワールド音楽に没入していったこと。そのどれもが、あまりにも嘘でなさすぎる。
なので、自分も今、まさに、音楽を聴き、嘘でない自分の実感の感動を、大事にしようと思いました。あまりにも単純な物言いですが、本当に、本当に、カナリヤさんの仰るところの「感銘」、独歩が言った「びっくり」を、世界の音楽の広さと深さを通じて、自分は本当に大事にし続けたいと思います。それが、残響が行う、ウィルス病理社会に対するささやかな反抗です。絶対自分は、自分のホームページを、コロナウィルスブログにしないぞ。のんきに音楽やおもちゃの話ばっかりをするぞ、と心に決めております。


そんなわけでその実証というか、お聴かせくださった音源に対する感想と、自分が最近聞いている音源の紹介をさせてください。よろしくお願いします。今やってるこれこそが、まさに音楽の旅路そのものであります。

●THE VOCODRERS(カナリヤさんのおすすめ)

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ポリシックスのPとは、基本的にピコピコ音のPですが、さらに分解すると、2つのPが見えてきまず。まず、バンドサウンド「攻撃性」。つまり「ピッピキピッピッピー!」のPです。逆に長くなってんじゃねえか。
もう一つのPは、「ポエジー(詩情)」のPです。例えば、残響がマジ好きな「Black out Fall out」

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のように。攻撃性だけでは説明のつかない、メロディを中心とした妙な哀感、ノスタルジー。これもまたポリの魅力のひとつです。
ある時期以降……おそらくカヨ脱退のあたりから、ポリは攻撃性のPを重視してきました。例えば「MEGA OVER DRIVE」のように。その攻撃性のPは、大文字のPというか、なんともマッシヴになり、圧があり、マッチョともいえ……ヘナチョコなポリが、かなり減退したのも、事実です。それの何が悪い?世界で戦うポリに弱さなど?
しかしもちろんカナリヤさんはご存じのわけです。ポリのヘナチョコさもまた愛しく、それこそがポエジーのPであると。


どうも、ポリシックス=ハヤシは、この2つの要素を、これまで「自覚していなかった」のではないか、と思ってしまう残響がいます。ハヤシの分析力は確かなものですが、しかし、無意識に見逃している部分が、時折見られると思うのは、自分の思い込みでしょうか。しかしそこはペンディング(議論保留)としましょう。ともかく、この「THE VOCODERS」ですが、ハヤシが「攻撃性」のPをポリシックス本隊に、「ポエジー」のPをこちらに盛り込んでみて分岐させてみた、という仮説を自分はとっています。だから、ポリ本隊とヴォコーダーズ版のアレンジが同じ曲で両方あるのではないか、と。
そして、ハヤシがこの2つの自らのバンドの魅力を自覚したのは、完全に俺得なのです。なぜなら、自分の一番好きなポリの曲は、攻撃的なサウンドの中に、ポエジーなメロディを盛り込んだ「Baby BIAS」だからなのです。

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アメリカ民謡研究会(カナリヤさんのおすすめ)

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おお、ブルーグラスとか、ミシシッピブルースとかのアメリカ音楽古典、あるいはライ・クーダーとかのアメリカ古典再発掘アプローチ、もしくは「アメリカーナ」的なルーツ音楽ごった煮か……と思ったら、全く、まったく違うのですね!w

それでも。これは、良い。とても、良い。
自分にしても、実はボカロを通過してこなかったのですが(ナユタン星人に関しては大ファンではありますが)、だからこそ「ここには鉱脈があるなぁ」と思っています。これから掘っていくのが楽しみです。そしてこうして紹介してくださって、自分は今すごい幸せなのです。
エフェクターと生演奏を使って、ループ・サンプラーでもって楽曲を構築していくのは、例えばMark McGuireやDustin Wongのように、1本のギターとエフェクターで繊細で壮大なサウンドスケープを描いていくのは存じておりました。

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しかし、このアメリカ民謡研究会で鳴らされている「ガチの攻撃的歪みバンドサウンド」というのは、衝撃でありました。Death from above 1979やRoyal Bloodのように「歪ませたベースとドラムだけ」のバンド編成がこの場合最小か、と思っていた歪系バンドですが、こういう方法もあったとは。というかこの歪みベースギターと各音の構築性がすごい。

ーーーと、ここまで書いて気づきましたが、自分、ボカロ(ボイスロイド)について語っていない!w しかし、ボカロの方までメロディアスになられてもむしろ困るかもしれません、この曲の場合。


ところで、カナリヤさんにこのボカロ曲をお勧めしてみたいと思います。自分がこの「リフの天才」作曲者の曲の中で一番好きで、あまりにもエモーショナルで、ポップで、疾走バンドサウンドで、最高の曲です。

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ナユタン星人のリフの天才性について語るとしたらすごく長くなるのでここでは割愛しますw

 

人間椅子EUツアー

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東北青森津軽にて産まれ、70年代ヨーロッパロック……ハードロック・プログレッシヴ・ロック、とりわけブラック・サバスに影響を受けて結成した幼馴染みコンビ(仙人ギターと怪僧ベース)。東京で90年代から活動を続け、怪奇・幻想・猟奇・屈託・ユーモア・コズミックホラー・土着のあやかしの文芸歌詞を、上記70年代ハードロック/ドゥームメタルに乗せて歌う3ピースバンド。その道のりは苦難の連続で、売れなくなってからはバイト生活。それでもバンドは一度たりとて休止せず。悩み、苦しみ、そして「美しく生きたい」と悟りを開き、いつしか古参ファンも、新たな若いファンも共に熱狂するように。さらには去年から海外のファンが急増し、この旅ヨーロッパツアーに出ることが出来たのです!(ドイツ×2、イギリス)
見てくださいよ、津軽の土着幻想が、51歳の3人が、なまはげが、三味線ギターが、ブラック・サバスの國を揺らしているんですよ!

 

●ザ・リーサルウェポンズ

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このところ、vaporwaveの発展というか、80年代リバイバル(バブル期レペゼン)の潮流が甚だしいですが、その真打ちというか。こないだ出たep、その名も「E.P.」買いましたよ。ジャケットは「E.T.」のパロですよ!(そういう意味)

音源のネタ度合いとさりげない(?)社会風刺、キャラの立ち具合。でもここではポイントを一つに絞って、「コールアンドレスポンスを最大限取り入れた楽曲」で。
なにせ、ライヴがこれです。

 

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こいつらのライヴは、ほぼ最初のワンマンの時からこれでした。ラストはステージに「2,30人くらいカモンプリーズ」で上げて、大合唱です。


コールアンドレスポンスがロックバンドの「大正義」とノータイムで言い切れるかは、大いに疑問です。とくにユニゾン田淵は、その論調にめちゃくちゃ反抗していますし、自分もその徒です。

ですが、ここまでコールアンドレスポンスを「取り入れ」た楽曲に惚れてしまったら、やはりアーニーキ!アーニーキ!

 

●パソコン音楽クラブ

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上記のようにvaporwaveの流れで、シティポップ音楽が再評価されています。このパソコン音楽クラブは、ホムペまで見て、初めて体験が完成されます。

pasoconongaku.web.fc2.com


日常の中に、実は異界はある。あまりに当たり前に見過ごされていた風景こそが異界なのだ、と。ポリシックスより古いハード音源(ハードオフで10000円以内で買ったやつ)を駆使して、都会の夜のうっすらした空気の孤独の美を歌います。こんなに人がいるはずなのに、なぜか孤独な自分の不思議を。


●花譜

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Kafと読むバーチャルシンガーです。しかしカナリヤさんには「オルタナ」として勧めます。


いわゆるVtuber文化の中から出た、ヴァーチャルシンガー。自分は本当にVtuberには詳しくないです。いまだに「にじさんじ」が何だかはよくわかっていません。これはたぶんオルタナ聞いててナンバーガールを知らないレベルなんですよね……。

それでも、このティーンエイジャー・シンガーは本物だと思ってやまない。「いわゆる歌の上手い歌手」の定義からボロボロこぼれ落ちる「旨さ、真の表現力」をこの娘は15歳にしてすでに持っている。声は常に震えていて、かすれていて、泣きながらのよう。そこに真実があるんだと。その「弱さ」そのものを歌う。

どうにも自分は、この歌手を聞いていて、the Clashジョー・ストラマーを思い出してやみません。あいつ(ストラマー)は、歌は、「いわゆる」意味では上手くありませんでした。音痴の疑惑さえあります。それでも、ストラマーは、絶対に自分の親友になってくれる、と思わせる歌手でした。そして世界中の音楽を愛しきっていました。

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ボブ・マーリーの曲を歌うストラマー)


なんでこの15歳がこんなに傷つかなきゃいけないのか、と思うのは自分が歳をとったからか。それでも、この娘は、ボカロをナチュラルに「師」とし、ボカロに学び影響を受け、自分の歌唱をつくった。それが自分で、その自分に嘘をつけなくて、自分はここに居るんだ、と、痛々しいまでに青い感情を歌う。


カナリヤさんに受け入れられるかはわからないです。年齢や、時代感覚(アクティビティ)のこともあります。でも、個人的には、この娘の「オルタナ」を、カナリヤさんがどう思われるか、聞いてみたいです。

 

Creepy Nuts

えっこんなにリフが良かったのDJ松永のビート、&、えっこんなにフロウに歌心があったのR-指定のラップ(関西の出自が味をもたらしている)、という驚きで、最近よく聞いています。
卑屈&ひねくれが極まっている、情報量過多のトラックも素敵ながら、

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卑屈&ひねくれをシリアスに沈み込むようにラップするトラックもまたオルタナティヴ。

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それからこのライヴのDJプレイ&MC煽りが最高すぎて。

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フジファブリック「夜明けのBeat」

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後半部でバンドメンバー全員が無表情な理由は。シンガー・志村の映像を使っている理由は。
森山未来がここまで焦燥的な理由は。この曲が、どこまでもデモ曲でしかない理由は。

もう、10年になりますか。逝ってから。

 

●物凄いヴァイブスで魔理沙が物凄いラップ

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東方アレンジのビートに、高速ラップを載せるユーロビート。いや、自分は、音楽を聴き始めた一番最初がmoveでして、motsu的な煽りラップ口上が大好きでしょうがないのです。オルタナオルタナいってて、最後がこれ、というのはアレですが、好きなものは好きなのだからしょうがない!この表明こそがオルタナティヴ!

それじゃ残りの人生かけて世界の音楽を聴いてきます ーーカナリヤさんへのお返事

※この記事は、オルタナ音楽/ノベルゲームブログ「Nothing is difficult to those who have the will」管理人・カナリヤさんとの、音楽談義に端を発する記事です。

mywaymylove00.hatenablog.com

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●記事の経緯

カナリヤさんが、ZAZEN BOYSのライヴに参戦して、レポ記事を書かれる

同じく向井秀徳チェックマン(愛好者)たる不肖残響(わたくし)が、そのレポ記事にコメントを書く

残響コメントにカナリヤさん、熱と希望あるコメントを返してくださる

その後twitterで、UNISON SQUARE GARDENトリビュート盤を、「the Pillowsが参加してますぜ、しかしそれで納まるクオリティじゃないですぞ」というお勧めを、古参バスターズ(ピロウズ熱烈ファン)のカナリヤさんにする

残響、個人的事情にてtwitterアカウントを削除

カナリヤさん、ユニゾントリビュート盤をご購入、リスニング、そして感想記事を書いてくださる

mywaymylove00.hatenablog.com

↓カナリヤさん、仙台にて再結成ナンバーガールのライヴ参戦、その後ライヴレポートを執筆

mywaymylove00.hatenablog.com


2020/3/1 ナンバーガールが「逆噴射バンド」無観客ライヴを行う。
演奏があり、森山未來OMOIDE IN MY HEADで踊り、向井がタバコを5本同時に吸って、チャカを打つ異常空間Z

イマココ!

 

●御礼

 

ご無沙汰しております、残響です。先日は自分のコメントに、非常にご丁寧な返信記事を書いてくださり、本当にありがとうございました。

the Pillowsにからめたユニゾン布教を、本気で受け取り、音楽を受け取ってくださり、そして記事を書いてくださいました。なによりも、音楽に人生をかけた男たちの熱、意地への感応。時代流行への迎合への反発(の継続)、そしてバンド間のトリビュート=熱に対する愛、を、音源を通して、カナリヤさんも愛してくださって。

 

その後、ナンバーガール「逆噴射バンド」ツアーに参戦され、実際に今のナンバーガールをお聞きになられ。かつ、先日の無観客ライヴも観戦され。剣呑な言葉を使いましたが、あれは……「観戦」ですよねぇ。

しかし、このお返事が本当に遅くなりました。なにせ、いろいろなネタがありすぎて、どれから書いていこうか。ナンバーガールギタリスト田ひさ子とUNISON SQUARE GARDENベーシスト/作詞作曲・田智也の両方が出てくる内容なもので、田渕と田淵が何度も文字列に表れて言語ゲシュタルト崩壊しそうで(どうでもいい)

そんなふうに、ナンバガトークとユニゾントーク、日本オルタナ話をしようと思っていたんです。

ただ、「自分が本当にしたい音楽話は何か?」と考え、考え、考え……。そのことだけじゃないな、同じ音楽リスナーたるカナリヤさんに申し上げることは、と、思いました。

なので、ちょっと話題がズレていきます。ご容赦ください。

 

●音楽で世界一周

 自分は以前、小説を書いていました。その中の一作で、「音楽小説」を書いたことがありました。内容は、「ベルギーのロックバンドのギタリストの女性が、世界中を旅して、その土地のレコードを買ってライヴを観る」っていう内容です。お察しのとおり、残響の個人的願望をそのまま小説にしたものです。女性化願望ではなく、音楽で世界一周する、って方です。

しかし当時、自分はなかなかこの地元・シマーネ農業王国から出られませんでした。闘病もあり、その後の仕事もあり。2009年から2014年まで、島根県から外に出ていませんでした。何が世界一周だって話です。いや、それほどの閉塞状況だったからこそ、そんな夢想をしたのでしょう。

その後、2014年から、病状の回復と、仕事の貯金をはたくことによりw、同人音楽即売会・M3に参加したり、いろいろとライヴを鑑賞するようにもなりました。なんと、人生が変わったものです。

ところで、その音楽小説ですが、いつしか未完になっていました。最初、8~9万字くらい、最後まで書き上げました。でも、出来に納得していなく、また、音楽機材情報も不正確だったので、もう一度書き直そう、と。しかし、これが未完になりました。理由は簡単で、自分が実際に音楽で旅をするようになったのですね。the band apart人間椅子のライヴを観たり。ジャズのライヴ、クラシック、フォーク、ノイズ/シューゲイザー、などなど……。日本の各地に旅をするようになりました。もちろん、その土地土地でレコード、CD、カセットを買って、帰りの荷物でヒーヒー言うように。

そりゃそうだわな、って話です。実際に音楽で旅をするようになって、夢想小説をしてる暇はないっていうことです。

 

●聞こえてくるものだけを

 ↑ このタイトルが、その音楽小説のタイトルでした。音楽……いや、自然の音、機械の音、人の声、いろんな音にインスピレーションを受けた、音楽。聞こえてくるもの。それだけを追って、旅をするっていう小説でした。

それを、なぜ、自分(残響)がリアルに、してはいけないなどと、誰が決めたのでしょう?

今、静かにひしひしと、そのことを思います。自分は、この15年間あまり、結構音楽を聴いてきました。大学時代に「全世界全時代全ジャンルの音楽を聴こう」と、なぜか心に決めて、それ以来やたらと音楽を聴いてきました。それは、なんだかんだで15年続きました。実際に、相当数の音楽を聴いてきたと思うのです。

ところが、ここ数年、ちょっとそのdig(探索)が、保守的になってきたな、と自覚もしました。もちろん、自分で作曲をし、上記M3にサークル参加をするようになって、音楽の聴き方の質が、ガラっと変わった(違った感じに深くなった)というのもあります。なので、ある程度「質(深さ)」の志向に変わったのかもしれません。

でも、ここ最近、カナリヤさんが熱心に向井の音楽をお聞きになっていたり、ユニゾンの音楽からの発展(トリビュート)をされているのを観たり。また、エロゲー批評空間のmerunoniaさん(メルトンさん)への「MUSICUS!」長文感想に不肖残響自分語りのレスをつけさせていただいたりで、

erogamescape.dyndns.org

(この対話は岸田教団のファン同士の暗号まみれです)

「自分が一生をかけてしたいこととは、本当は何だ?」と、以前からの問いを、さらに加速させました。

何かを表現したい、とか、創作をしたい、とか。でも「モノを作れなかったらそいつの人生はクズだ嘘だ」という話は、それこそ間違いの話だ、とようやく悟るようにもなって。

じゃあ、何をすればいいのか。自分が一番楽しかったことを、ずっとしてればいい、っていうことにたどり着こうとして、いろいろ手を出してみる、っていう、なんか矛盾したことをこれまでしていましたw 本やネット記事をいろいろ読んだり。でもそれは、ヒント、指針にはなっても、「本当」じゃなかった、自分にとっては。

ーーーようやく気付き始めたのかもしれません。この「一生をかけてしたいこと」のうちのひとつが、「音楽で世界旅行(自分で作曲含む)」だっていう。あとは「妄想箱庭おもちゃ遊び」。この、2つ。だけ。

なんだ、これまでの34年間で、なんだかんだで捨てきれずに、ずーっとなんだかんだでやってきたこと、そのものじゃないか、という。でも考えれば、音楽もおもちゃ(模型、箱庭)も、あっち側は、自分を「捨て」はしなかったんですよね。自分は、何回か「もういいかもしんない」と捨てようとしましたけど。それでもあっちは、待っているという気概すらなく、待っていてくれたのかもしれません。

あーー、もう、逃れられない……と思う以前に、最初から別に逃れようと思ってもいなかったな、と。なんとなく初めて、その間いろいろあって。自分を託そうともしましたし、押しつぶされそうにもなりました。でも、音楽とおもちゃで、ずーっと楽しんできたわけです。功夫クンフー)を知らず知らずの間に積んでいたのかもしれません。ひとりで音楽orおもちゃ、さえあれば、あとはいくらでも暇をつぶすことが出来る。それは、誰にもできることではないのかもしれません。

自慢でなくて。「あー、そうなんだ」っていう。だから、最終的に、自分が音楽の旅に再び出ようとしている事で、お尻(けつ)をひっぱたいてくれたのは、カナリヤさんというのが、大きいです。「旅をする必要はあるのか?」って尋ねられたら。残りの人生を費やす必要はあるのか、って言われたら、「だって、楽しいんだしねぇ、今」とだけしか答えられません。妥当性は知らない。でも、死ぬ前に、多分後悔はしない。いや、「うわ、これで最後かよ」っていう風には思うでしょうが、でも、この「音楽で世界一周」をする、という決断に、後悔はしない。

じゃあ、即座にリアルに世界に旅だつのか、というと、これもまた違う。「音楽で」世界一周、なのであって、「常に実際に世界一周の旅」というのでは、ない。音楽であればほぼ何でも良いのであって、この場合ナシなのは「これまで聞いてきた音楽だけで、もうよし。懐メロだけでいこう」とすること。それもそれで全然アリですし、別にそれを否定してはいません。しかしただ単にこの「旅」という場合の観点だけでいえば、上記の懐メロ志向はただ単に「旅してない」ってだけなので、それはナシだわ、という理屈です。

だからまずは、自分のCDからリッピングしたMP3音源の整理、そして外国語の勉強。少なくとも、文字が読めなくては話にならない。今、バングラデシュの音楽を聴いてるんですが、まぁベンガル語の文字が読めません。これでそのまま南インドに行くっていうのも、話が違うわけです。まず、youtubespotifyに課金投資することから始めます。そして音楽の「量」を聞く。最低限、どこでどういうことが起こっている「らしい」という音楽シーンの概観が欲しい。このことだけでも、7年くらいサボっていましたからね。

ともかく、自分に必要なのは……何にもまして必要なのは、「自分の人生で何をしたいのか」ということの結論と決断でした。この数年、やたらとその答えを求めてばっかりでした。それでこれ(音楽旅とおもちゃ箱庭)っていうのは、これ以上ないほどの青い鳥現象ですが、しかし気づけてよかった。

カナリヤさんはナンバーガールのライヴ当日に、時間をミスって、会場入りを相当押して(遅れて)入場しました。やっちまった、とレポートで書いておられます。お察しいたします……。しかし、この「やっちまった」感じは、自分の音楽旅でも感じています。なにしろ、全世界全時代全ジャンル、をマジでやるとすると、まぁ知らないことが多い。バングラデシュには15年前くらいのメジャーシーンで、こういう風なバンドがいたんだ、っていうことすら、知らないわけです。ということは、自分はこの20年近くのバングラデシュロックシーンの「伝説」を、無知のおかげで、まったく知らなかったわけです。

さらに言えば、自分は趣味で外国語をやっていますが、これこそ「知らなかった=やっちまった」の連続中の連続です。何回、文字スペルを、意味を間違える? 発音を、構文を、果ては自分はベンガル文字すら知らない。バングラデシュの餓鬼にも劣るって話です、ほんとに。

たぶん、こういうのは一生続くのです。でも、自分は、まず外国語においては、この「知らなかった=やっちまった」を、楽しむようになってきました。最近、書物の読み方が変わったんですよ。本はこれまで「知るため」に文章を読んでいたんですが、外国語勉強をここに挟むと、「知らないことに気づく」のが楽しくて、いろんな外国の本を読んでいます。知らない単語がひとつでもあれば、その本は自分に、己の無知を教えてくれたわけです。どんな餓鬼向けの文章であっても、そこで「知らないことに気づいた」っていうことが、最近楽しくて仕方がない。反省と、ちょっと成長したって実感。それは満足を与えてくれます。他人と比較競争・勝ち負けレースエンドレスをしなくても、自分で満足できます。

音楽で世界一周、って言っていますが、ようは「物事を楽しむハードルを、物凄く下げまくっている」だけの話です。上の外国語の楽しみ方(やったぜ!おれは知らなかったことに気づけた!)は、そのまま、簡単に「音楽」にも転用できますから。

だから、「世界一周できたか否か」ってことじゃないんです。そこはどうでもいい。どこでのたれ死んでも構わない。ただ自分が、音楽の旅の路上にある、っていうことだけ認識できていたら、それでいい。もう、一番の報酬は受け取っている。今聞こえてくるものだけが、その報酬に他ならない。それが「音を楽しむ」だと。

ここまでくるのに、34年はかかりすぎだったのかどうかも、もはやどうでもいいのかもしれません。すべては旅の路上であったのだし、報酬は今日これからも最上のものを聞けるんだし。ちょっと悩んでいるのは、その成果をどこで発表するか、ってことですが、まあこれはおいおい決めていけばいいかな、と。とりあえず最近聞いたバングラデシュの音楽は、カナリヤさんがご期待くださったscrapbox上の音楽地図に書き込んでありますので、よろしかったらご覧下さい。

scrapbox.io

(もうちょっときちんとまとめたくはあるんですけどね、まあ余力で)

 

我々は、ひょっとしたら「後追い」という形で、すべての伝説に乗り遅れてるのかもしれません。そのことは、よく考えました。自分にしたってナンバーガールは後追いです。解散してから聞きました。ユニゾンにしたって、2018年から聞き始めました。新参です。

しかしこのコンプレックス視点を、「おー、わたくしはここ(の音源)にたどりついたのだな」と、自分の射程をちょっと伸ばせたことを、ちょこっと喜んでみる。自分自身で。たぶん、そうして我々は自分を肯定できるんじゃないかと。カナリヤさんも音楽の旅をしよう!っていう話では毛頭ありません。なにせカナリヤさんは、向井という旅の船頭の一挙手一投足を見るのに忙しい。前にもお話したように、「よき隣人の深度」をカナリヤさんは見たくてしょうがないわけですから。そう考えれば、我々は「2020年のナンバーガール」を見ることが、出来たんですよ!しんじられますか!?これは、今、我々が生きていたからできることなんです。それが出来なかった連中がどれほどいたか!だから味わいつくすことが義務……って表現は犬に食わせましょう。大事なのは「俺の目玉が見る景色」以外の何だというのですか。「声のでかい奴が勝つ」?自問自答の足りない奴の戯言にしか聞こえませんな。

向井の目玉が切り取った景色。それでもって、カナリヤさんも残響も、世界の見え方を変更したわけです。あの隣人のその提案を、我々は「よし」と受け取りました。それから、いろんな人生を、カナリヤさんも残響も、歩んできました。そして、カナリヤさんの文章を読んで、自分もいくつかの思考をし、カナリヤさんの「よし」に、何らかの影響(エフェクト)を受けて、自分も、上のように「よし」と決断したわけです。ありがとうございました。それじゃ、残りの人生かけて世界の音楽を聴いてきます。

2020春M3作品感想(2)まだ【リスナー(わたし)】は知らない、【御伽人形の羽ばたく先(Ideadoll)】のこと何も--Ideadoll「待雪葬」

同人音楽イベントM3に、ドチクショウコロナウィルスのせいで不参加だった地方在住通販組筆者が今回感想文を書く作品:

Ideadoll「待雪葬 - a fairy tale of A.-」

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ideadoll.web.fc2.com

前回、At the Garretの新作の充実度について語りましたが、そのAt the Garretの誇る2人の歌姫・鹿伽あかり氏と桃羽こと氏が、別働サークルとして「Ideadoll(イデアドール)」を立ち上げました。そして今回の2020春M3から、新譜を出して活動開始をしました。
前にサークルチェックの時に、シンガー・鹿伽氏が作曲活動を開始したことを物凄い喜び、期待しまくっている旨を書きました。
さあここからが本番です。ドロップされた音源を聞く。その世界を見せて頂きましょうーーーいやはや、音楽の愉悦(たのしみ)とは、まさにこの未知なる音源への期待であることは、クラシック鑑賞者もパンクロッカーも同人音楽愛好者もHip Hopヘッズも変わらないことでありますな。

www.youtube.com

トラック#1 「待雪葬」

作詞:Ideadoll 
作曲:霧夜 純
歌唱:鹿伽あかり・桃羽こと(ツインvo)

At the Garret霧夜氏曲ですが、いわゆる「民族音楽」調。バグパイプパンフルート、小刻みな三拍子民族リズム、多重コーラス、と、民族音楽ファンをニンマリさせる要素満載でお贈りしております。メロディの強さはもう当たり前のごとく。そりゃそうだメロを誰が書いてると思ってるんだ霧夜だぞ(言い方!
At the Garretの二人の歌姫の声質はそれぞれ異なっていて、誠実な響きある中音域(アルト)が鹿伽氏、童女のような天真爛漫の高音域(ソプラノ)が桃羽氏で、その「声楽音域的棲み分け」はしっかりしています。
しかしこれじゃアレですね、まるで樫木祐人ハクメイとミコチ」第2話の、コンジュとミコチが歌うとこみたいですね。
「私のウリは、この竪琴と、艶やかな低音(アルト)でしてよ」「私のウリは高音(ソプラノ)よ」。
ハクミコ知ってる人なら、「あの感じ」そのままですよ。まじでそのままの音楽性というか民族タッチ。

さて、この曲ですが、全3曲EP(ミニアルバム)の中の立ち位置としては、「物語を俯瞰したテーマ曲的位置づけ。各シーンを断片的に、映画じみて別角度から描く」という、結構テクニカルなことをしています。
歌詞は映像的というか、映画的に、物語のいろんなエピソードをぱっぱっ、と次々に出していきます。
それらは断片的で、物語を最後まで聞いて「ああ、あれはここのことか」という風に推察させます。

同時に、ここで民族調の曲であるのが効いてくるのですね。最初に民族的世界観の音像を持ってくる事で、世界観に没入させる。

ときに、前回の記事でも書きましたが、今回の霧夜氏の音楽には、去年活動を停止した物語音楽同人サークル・Krik/Krakの影響を感じてしまいます。こちらの曲の場合には、民族要素、民謡要素、独特のシンセの響かせ方の音作り、に、Krik/Krak鳥島千佳里氏に近いものを感じます。もちろんこれは仮説の推察ですが、しかし、ふと何かが「受け継がれた」と思いを馳せるのも、けして罪ではあるますまい。音楽はそのようにして繋がっていくのですから。


歌詞の中に、この先の悲劇的なラストを彷彿させるワードをどんどんぶっ込んでいくことにより、作品全体のテンションを張り詰め、盛り上げていくのです。
そういう意味で、この作品トータルで、3曲と短いようですが、個人的には上記のように「映画的」な流れを受け取りました。まさしく物語音楽です。そのタイトルトラック・テーマ曲に霧夜氏を持ってくるのは、さすが「信頼の証」と思います。


トラック#2「ひだまりの雪道」


作詞:鹿伽あかり・桃羽こと 
作曲:鹿伽あかり
歌唱:桃羽こと

サウンドは、雪解けの太陽を思わせるような、春一番の風を思わせるような陽性のあたたかさ。世界名作劇場というか、昔のNHKの「みんなのうた」にも出せる感じです。トラック1とトラック3がシリアス曲調なので、とてもバランスが取れています。とくに次のトラック3がシベリア吹雪ダイヤモンドダストなので、この曲の暖かさが染みるって話です。

この曲が、自分が期待していた鹿伽氏の作曲です。スキップみたいに跳ねるようなリズム。桃羽氏のソプラノ天真爛漫歌唱が実に合います。
バックの音源もしっかりしています。ピアノと鉄琴音源を両方使って、明るさとどことなくの心細さ。
ベル(鈴)とスネアドラムを中心にしたリズムトラックの跳ねる感じ。でも「明るくなりきれない、むしろ「信じたいと願う」少女の明るさ、と申しましょうか。繊細ですね。
一番好きなのがサビなのですが、ABメロ&ブリッジと、サビで、メロディが「変わる」印象があります。転調こそしていないように聞こえますが、しかしその展開はドラマティックで違和感はないです。さきに、「信じたいと願う」少女の明るさ、と書きましたが、この部分こそ、そのどことなしの切なさが現れています。桃羽氏の歌唱が良い仕事をしまくっています。ほんとそのあたり、世界名作劇場的なフィーリングですね。

で、歌詞ですが、これは鹿伽氏と桃羽氏の共作の歌詞です。「戦犯は誰だ?」と問いたいですね。このサンホラ直系のダブルミーニング考察歌詞は!!
サンホラ(Sound Horizon)を知らない人は、よくわからない話ですが、ええと、例えば、今回の記事のタイトルありますね。一応、本作にオマージュをささげた形でタイトル付けてるんですが、この程度、この「ひだまりの雪道」の歌詞の前では、児戯にも等しくて。ネタバレはやめよう、っていうのがこの感想文のモットーなんですが、【  】でくくられた「意味」に、ルビでもって歌唱するのの、言葉の長さ! 意味の詰め込みすぎ! これはほんと歌詞カードを見てくださいとしか。

いや、これはネタでもdisでもなく、これくらい「攻めてる」サンホラ直系のダブルミーニング歌詞の怒涛さ、読んでいて楽しいです。ここにエグ味を持たせるとは。だから「戦犯は誰だ!?」は、賛辞と受け取ってください。ほんとどっちなんだ、この怒涛の考察構成を仕組んだのは。そしてエグ味、ケレン味というのを、この文章の作者はすごく高く評価する人間です。

 
トラック#3「葬雪サクリファイス

作詞:鹿伽あかり 
作曲:リゼ
歌唱:鹿伽あかり・桃羽こと(ツインvo)


さて、自分で言うのもなんですが、わたくしはそれなりにAriabl'eyeSのヘビーリスナーだと思うのです。まあガチ勢ほどではありませんが、1stアルバム「碧き幻想のエリジウム」4thシングル「月蝕アルカディア」から、最新作「絶凍のラビリンス」まで、ずーっとアルバム購入してヘビロテしてきています。なので発表した音源は、「かなり大体全部聞いている」って感じです。去年の「ローゼンシリーズ」再現ライヴにも、島根県からわざわざ行きました。

この「葬雪サクリファイス」は、Ariabl'eyeSの最新作「絶凍のラビリンス」が「氷の世界の蒼」なアルバムで、その名の通り、非常に凍てついた世界を描いたものでした(※桃羽氏が、ナレーションで参加しています)。なので、その流れでの曲調と言うことも出来るのですが、しかし「ダイヤモンドダスト吹雪度」ということでいえば、「絶凍のラビリンス」収録曲よりももっと高い「ゴーーーッ!(風の吹き付ける音)」という「吹雪度」マシマシのように聞こえます。要するに、リゼ氏お得意のヴァイオリンとバンドサウンドを中心にした壮麗耽美シンフォニックロックサウンドを、BPM高めに剛速球で投げつけて、疾走しているわけです。我々がリゼ氏に求めているものはマジでこれです。期待を裏切らない!

意外にもAriabl'eyeSは、同人ゴシック系のなかでも「あまり【語り】を使わない傾向にある」サークルなのですが、この曲ではのっけから鹿伽氏による語りを解禁しています。最初から疾走している曲で、そこにカッケェ語りが入ってくるので、テンションが上がります。あたかもまるでイタロディスコの煽りラップのように

もうとにかく美麗メロで疾走、疾走!鳴り響けヴァイオリン、シンフォニックに!Ariabl'eyeS自体がツインヴォーカルなので、Ideadollに提供しているツインヴォーカルアレンジも実にツボを突いたもので、素晴らしい。
と言いながら、しかしAriabl'eyeSの音楽の質感とはやはり違うように感じます。もちろんそれはIdeadollの2人の歌姫の実力であります。Aメロ後半部のコード展開・上昇の音符をレガート歌唱で歌い上げるところ、意外とAriabl'eyeSでは見られない音でした(オタク解説。
しかしそれって凄くないですか。完全にIdeadollの2人が「自分たちの表現」としてメロディを歌いこなしているってことです。


このEPはこの曲で終わるのですが、「ここで終わるしかないなぁ」と思わせる構成力です。どこまでも螺旋を描くかのように美麗メロをツインヴォーカルでテンションを上げながら疾走をどこまでも! しかも最後の最後でメロを変えて鹿伽氏と桃羽氏の掛け合い!それが終わったらリフに乗って今度は桃羽氏の語りが入る! 悲劇の終焉に向かって羽ばたくかのような疾走感です。


ある意味、物語は悲劇的に断ち切れるわけですが、それがあまりにかっこ良いのでw 短編映画ライクでありますが、最後やたらとテンションが上がる、っていう。それはEP(ミニアルバム)として、音楽的にもガッツポーズで終わるしかない、っていうことでもあります。3曲だけなんですが、充実度が高い。

 

つまりどの曲も粒揃い。
ただ、トラックとトラックの間に、インタールード(間奏曲)的な「語り+BGM」な小さい音源もあっても良い、と思うこともないわけでもないんですが…………しかし、一介の「楽曲重視」派音楽リスナーとしての傲慢な発言をすれば、このように練り上げられた美メロ3連発を1,2,3と、ドン、ドン、ドン!とお出しされた時点で「満足じゃぁ!」でありますのですよ。アルバムとして「ダレる」ことがなさ過ぎるという、良きEPです。


そのあたり、「物語音楽的にちょっとインタールードを」と言う向きもあるかもしれません。そちらもそれで、むしろ物語に惚れた物語音楽愛好者の正直な意見だと、筋の通りを感じます。ただ単に自分は、楽曲重視音楽リスナーな出自なだけですハイ。

 

ですが、このあたりの「エピソード補完」は、公式HPで「Episode 0」としてBGM付き小説で為されてるのですね。素晴らしい。

ideadoll.web.fc2.com

(上記storyページ下部参照)

というのも、特にトラック2「ひだまりの雪道」で、このCD中では登場していないキャラや設定があることが示されているのですが、さすがに全3曲でそれらを登場・展開するのは無理がある。長尺プログレじゃないんだから(問題発言


そのあたりをHPで「エピソード小説」として補完して表現していくのは、同人音楽として王道ですね。だからこそこのやり方はOKなのです。そう考えれば、本編に無理にインタールード小曲を入れなくても良い、ということも言えます。少なくとも自分は納得します。

 

そういうわけで、次作が早くも気になります。a fairy tale of Sをやってもいいんやで。
このIdeadollが、At the Garret本隊が動いていない時のプロジェクトという話でありますが(ツイキャスお茶会配信での発言)、少なくともこの待雪葬のアリソンとスノウの話だけでも、設定が練られているだけに、活動がこれこっきりということは先生許さんぞ、っていう話です(言い方!


とくに、これだけ陽性の心あたたまるメロディを書ける鹿伽氏と、怒涛の複合意味性解釈歌詞を書ける桃羽氏。これを捨てる話などあるわけがねぇ。
At the Garretは霧夜純氏を核(エンジン)としての密室芸であるのは論を待ちません。なのでAt the Garretはこのままで行ってもらって、鹿伽氏作曲・桃羽氏作詞、というIdeadollが「そちらはそちら」で自由に妄想豊かに動いてもらう。
そうして我々は三ツ星☆リストランテの野宮塔子氏の歌詞・文学圧を受けての霧夜メロディを味わいながら、At the Garretの屋根裏密室とIdeadollのメルヒェンが、幻想の小宇宙を構成する様を味わうわけです。贅沢な話ですねぇ。同人音楽って素晴らしいなぁ。

 

Ideadollが今回のように「小さなミニアルバム」を構築力豊かに構成できることがわかりました。ですがそこからすぐに「じゃあフルアルバムを!」っていうのはどうなのかな、と思う自分がいます。そりゃ、出たら出たで大喝采ですが、それはAt the Garretの進行を止めてまで行うことなのか。そういう無理なサークル活動をしていくのはよろしくないなぁと思います。あくまでゆっくり、しかし小さな世界のメルヒェン(幻想御伽話)をこれからも作っていってほしいところです。雛鳥は羽ばたきはじめました。鷹や鷲になる義務はないけれど、しかしこれからも自由に美しく歌っていってほしいと願います。小さな世界の構築を大事にしてもらいたい、そう願うばかりです。